第10話小西 由佳子1-10

高谷さんと内緒の逢瀬。

何の楽しみもない生活を毎日送ってるんだから、少しくらい刺激が欲しい。



「ねぇ高谷さん。今日も暇だしバックルームでイチャイチャしようよ~。

レジなんて学生に任せちゃえばいいじゃん」


座って事務仕事をしている高谷さんの首に後ろから手を回す。



「え?うん。そうだね。

・・・・そうしたい所なんだけど、今日夕方5時から一件面接が入ってるんだ。

店長がいつ来るかわからないから、仕事してる振りをしないと・・・」



「面接・・・・?誰?女?若いの?」



「20代女性だったはず。

この前辞めた松田さんの穴を埋める人だよ」


「あぁあのバカ女の欠員補充か・・・・」



松田。私が大嫌いだった女。

30代前半で子供2人。

いつも旦那とのノロケ話しててムカつくから、虐めて追い出したんだった。


やっと一人女を追い出せたのに、次に面接に来た奴も女なのね・・・・。




「へぇ~そうなんだ。残念。

じゃあ木曜日までイチャイチャはお預けだね」


大人しく店内へ戻る。



若い女か~。

どうかブスがきますように!

この店のアイドルは私。

チヤホヤされるのは私だけで十分!

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