第3葉

 実家への帰り道、小さな花屋の軒先に並んだ花の一つにふと、目を惹かれた。


「カーネーションか」


 そういえば、一度気まぐれで母の日にカーネーションを買ったことがあった。大袈裟なくらいにぽろぽろ涙を零して受け取ってくれたっけ。


 最後って分かってたらもっといいのを買ったのに。

 明日は母の七回忌。

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