第185話集まり

許可が出たため、サラさんを基地にとどまらせることになってしまった。


当然ではあるが、いつもの専用機持ちの女の子に説明することになる。


ロリ先輩も立ち会ってくれ、全員合わせて6人がこの会議室に並んだ。


「お前も変なことに巻き込まれるなあ」


呆れるような言い方のサーシャ。


「またも女の子が増えちゃったね」


「あっちの都合だぞ」


先にいた金髪魔女から冷めるような目で見られたが、今回は俺のせいではない。


「今回は、お兄様のストーカーではないようですね」


マイシスターは笑顔だが、作り笑いかは判断できなかった。


「サラ、頭を下げなさい」


「そないなわけで、よろしく頼むで」


並んでいるのが美少女だからか、サラさんは笑顔だった。


「キミの噂は聞いたことがあったが、直接会うのは初めてだね」


「結びつきが強まると、あいつらがいい顔せんからやろ。ウチからしたら本当にくだらんことやで」


「なんだかんだで、御三家自体、政治的根回しで生まれたようなものだよ」


「否定できない事実ですね」


先輩もオリヴィアに同意する。


対等のように思えるが、御三家の中にはパワーバランスがあるらしい。


ヨーロッパはもろにその影響を受けていたりすると聞いた。


金髪の二人が今まで出会うことがなかったのもそのせい。


「とりあえず、今後のことを考えよう」


進行役ではないが、号令をかける俺。


「私としては、サラの好きにさせてほしいんですけど」


「ボクも強制的に帰したいとは思ってないよ」


「わたくしとしても、しばらくは滞在してくれてもいいと思います」


「私もだ」


サラさんは四人から好意的な意見をもらう。


「というわけで、しばらくはこのままということで」


俺が締めて、この話し合いは終結した。

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