第148話波紋

「分からないの? 魔女だって人間。相手の足を引っ張るのは大好きよ。一族の内外に大きな波紋が広がるわ」


「なるほど」


五行をバランスよく修得してもいないくせに、よく一族の代表になれたな。


周りからそういわれるってことか。


「賀茂の血はそれだけ重いのよ。あなたの妹もそうでしょ?」


「ええ」


一族の中でも「分家の分際で」「若すぎる代表」「祖母によるえこひいき」「新時代を告げる若き魔女(笑)」など言われていたとか。


代表の座を返還した後も、陰口は続いてるらしい。


「あなたを紹介したのは面白半分じゃないわ。魔女ではなく、女性として幸せになって貰いたいと思っているのよ」


「俺はハーレムですから」


「それでもよ。あの子を本妻にしてあげてもいいんじゃないかしら?」


「お断りします」


そういおうと思ったが、思わず考え込んでしまった。


「先輩か」


相手が美少女だからか、思わず抱えてる物を肩代わりしたくなっちゃうんだよね。


「とりあえず、エアバイクを手伝ってから考えます」


玉虫色な回答になってしまった。

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