Ⅲ. 神器の闘争
第16話 二方面奇襲
「宮司様下がって下さい。危険です」
宮司の前に四人前に出た。それぞれアマテラスの女二人とヤタガラスの男二人で宮司を守ろうとした。
「うむ。頼むぞ。これを奪われたらエライことになる」
すると、一斉に一撃を繰り出して来た。まずは四対四の勝負が始まる。
各自周辺に散り、人影の四人の内のもう一人の男とアマテラスの女一人の組手の勝負が繰り広げられていた。
「ここは通さない」
「どうだかな」
激戦が繰り広げられ、このお宮は半壊以上という結果になった。火が燃えたり、地面が割れたりとさらに境内の木々がカマイタチにあったかのように切られていた。今、その場には四人立っていた。オロチ側は隊長四座蔵ジュンと部下二人の計三人でお宮の守護側は宮司の一人が残っている。守護者達は六人は殺され、二人は敵と相打ちで死んでしまった。そして、二人の敵だった二人が傷だらけで立っている状態。ジュンと宮司は向かい合い、目を離さなかった。二人の圧気がこの空間を支配している。
「お主らの勇姿見事だったぞ」
「さぁ、神器を渡して貰えるかな。仕事なんだ!」
四座蔵ジュンは表情をニヤっとさせ、宮司に最後通告をした。
「良かろう。持って来よう。待っておれ」
宮司は後ろの祭壇に向かって、敵に背を向けず、近づく。
「持ってくるといっている人間に僕はそこまで卑劣じゃないよ!」
「信用出来んわ。小僧」
祭壇の扉を開くと、長細い黒塗りの箱が置かれていた。
「スメラギ様、お許しください」
その時、小声で宮司は呟き、箱に向かって首を垂れた。箱の紐を解き、箱を開けると、古めかしい剣がある。宮司は剣を箱から取り出し、片手で握る。
「これが天叢雲剣か」
「ついに我ら、オロチの手に」
ジュンが宮司の片手にある剣を見て、つぶやきさらに部下の一人も呟いた。オロチにとってこの剣を手に入れることは悲願であったようだ。
「さぁー、そこに置いて、離れてもらおうか!」
人差し指で、宮司にそこの床に剣を置き、離れるように指示した。
「わしは渡すなどとは一言も言っておらんぞ」
「この状況をわかっているのかな?仮に僕達を殺しても、追っては来るし、それに・・・」
ジュンの言葉が止まる。
「なんじゃ?」
宮司がジュンの言葉の最後が気になり、聞き返した。すると、笑みを浮かべこう言った。
「この中京は落ちる。僕らの手によってね」
「なんじゃと。なぜじゃ?」
宮司はその言葉に驚き、目を見開いた。
「最初から、その計画だからねー 中京
話は昨日の深夜にさかのぼる。場所というと聖斗の世界でいう名古屋市にあたる。その都市で印象的なのは大きなドーム型の建物があること。そこから東の方角に行ったところに街の中にある社がある。そこは木々に囲まれていて、街の中にありながら別世界を感じてしまいそうである。
そこの社の表札には”熱田宮”と書かれていた。ここのお宮は民兵団アマテラスとヤタガラスが共同の部隊を編成し守護していた。何人も奪われぬ為に。普段は何もなければこのお宮の周辺は静寂に包まれている。お宮を守備しているヤタガラスに所属している男が定期巡回していた。
「そろそろ、寝るとしよう」
しかし、上空から一機、一切光や音を出さず、このお宮にゆっくりと近づいて来ていた。機体はお宮の上空に差し掛かった。本来、お宮の上空を飛ぶなど禁じられている行為である。やがて機体は扉を開き、人がそこから次々と降りていく。
「ん?」
巡回している男が空を見上げると、飛行機が飛んでいて、人が降りてくるのが暗い中でも見えた。
「おい!」
その瞬間、男が頭を抱えだす。巡回している男に音波が照射されたみたいだ。
「まさか。やめろぉー!」
「さよなら、雑魚君!」
子供の容姿をしていた。そして、お宮の本殿から離れたところで降り立つ。
「やだ!あっーーー」
その言葉を言った後、バタリと倒れた。
「本殿から離れてしまったね。他四人は近くに行けたみたいだ」
地面に倒れた男を蹴飛ばした。
「久しぶりにやってみたけど、気持ちいいね!この”音波殺し”は」
倒れた男はもう起き上がることは無い。蹴飛ばした四座蔵ジュンによって殺された。音波によって。ジュンは本殿に向かって歩を進めた。何か異変に気づいた他の守護者達も気づき始めた。
「禍々しい者が来るぞ。守護はどうなっておる」
このお宮の宮司が言った。
「一人、急に気配が」
「何が起こっている」
「神器は何が何でも守れ!」
宮司と守護者達9人は本殿の入り口の方に動く。すると、入り口の向こうに人影が立っていた。
「誰だ?」
「オロチ・・・」
人影は四人いる。その内の一人から男の声がした。
宮司と守護者達がそれを聞いた瞬間、目を見開いた。
「目的は神器か?死んでも渡すわけにはいかん」
宮司は宮司として命懸けで守る覚悟を相手に示す。
「ジュンさんが来なくても、片づけられそうだ」
「とうとう暴挙に出たか。テロリスト共よ!」。剣と制圧はセット」
「貴様らはこの国で全面戦争する気か?」
「そうだよ!」
四座蔵ジュンは宮司の問いに断言した。
「合い分かった。なら、余計に渡せなくなった。オロチはこれを使って良からぬことを」
「グチグチうるさいな。死んでくれるか。クソジジイ」
宮司の言葉に次第にイライラし始め、ジュンの口調が荒くなった。切れている状態である。そして音波殺しを繰り出してきた。
「小僧の攻撃などこの剣の前では聞かん」
宮司は一振りで音波を切った。
「さすがは古の剣だ!」
「わかったはずじゃ。諦めろ小僧よ」
「そういう訳には行かないよ!」
状況は宮司が剣を持ってから逆転したかのように見えた。
「武器は使い手を選ぶとはこのことだね!」
「あまり時間は無いようじゃな。ここで貴様らを始末する」
宮司の圧気は剣に吸収されていく。剣が選ばないものが使うと、代償もそれなりということになる。
「子奴らを止められるなら、この命差し出す覚悟じゃ」
「命は大切にしないと、いけないよ」
ジュンは心にも無いこと言う。目の前の宮司から剣を奪い、殺そうとしているのだから。
「ハァーアー」
宮司は圧気を高めている。全開の力でジュンの部下の二人は気絶してしまった。
「しょうがないね」
ジュンが倒れた二人を見て、言った。そして、自分の刀を引き抜き攻撃に備える。
「悪しき者を切り裂け。そして、我に力を」
剣から光の斬撃が放たれた。ジュンに向かって一直線にするとジュンは動く。
「喰らうとまずいね。これは」
「大人しく観念するのじゃ!」
瞬間的に後ろに下がり、倒れている部下を持ち上げ、斬撃の方向に投げ飛ばす。
「使えない奴はせいぜいこれで役に立つんだね!」
「!?」
投げ飛ばされた部下は斬撃を喰らってしまい、体が真っ二つに割れそして、なぜか光になって消滅した。
「さすがはオロチじゃ。己の為なら部下も犠牲にするか」
「さて、いつまでもここで油を売っているわけにはいかない。終わりにしないとね」
ジュンの刀からは禍々しいものが放たれている。それが段々と高まっている。
「ふん」
束の間の静寂の後、ジュンが距離を詰め宮司に打ち込んだ。それに対して宮司は剣で受け止めると衝撃波が走った。ややジュンの方が押されている様子である。さすがは神器といったところか。
「わしより強い力を持つものが使えば、貴様はとうに切られている」
「自虐かい?」
「わしがもう少し若ければ、貴様なんぞ、これで切り捨てていたということじゃ」
突然、宮司はジュンに頭を掴まれた。それに驚く宮司は。
「なっ、何をする?」
「終わりのおわりだよ!」
ジュンは口をニヤツカセている。宮司は抵抗しようと思わず、剣と刀の交わりを解こうとした瞬間につかさず、宮司を切り込んだ。
「しまった!」
切られた宮司は体から出血し膝をついている。
「・・・」
ジュンは膝をついている宮司を無言で見下ろし、そして次の行動に出る。
ブスッ
刀で宮司の胸の辺りを突き刺した。それによってさらに出血量が増えた。
「ここまでか。しかし、わしはこの剣を守る最後の砦。簡単には渡すわけにはいかん!」
「いや。大人しく渡してもらわないと!」
宮司から急激に圧気の力が跳ね上がった。それを見て、ジュンは何かを感づいたようだ。
「まさか。こんな所であれをやる気かい。そんなことしたら・・・」
「察しのとおりじゃ。貴様ごと道連れじゃ」
「冗談じゃない!こんな所で自爆されたら」
宮司の圧気は極限まで上がっている。ジュンは宮司の頭を再び掴んだ。
「我が命ここまでよ。さらばじゃぁーーー」
「死ね!クソジジィーーー」
ジュンは”音波殺し”をしようとするが、寸分の違いで間に合わなかった。宮司から光が放たれた。それは社周辺まで及び、大爆発を起こす。
ドーン
爆発音が社一帯に鳴り響き、社や周辺の木々が破壊されていった。やがて光と爆発音が無くなり、様子を見ると、土地が瓦礫だらけになっていた。その瓦礫から人影が出てくる。
「死ぬかと思った」
ジュンはあの爆発から生き残った。容姿はボロボロになって汚れている。
「とっさに音波で跳ね返して、正解だった。さて、ジジイは・・・死んだね」
宮司の圧気は一切感じられなかった。
「剣の気配は・・・あそこか!」
瓦礫をどかし、剣の気配を辿っていくと、骨になっていた手に握られている天叢雲剣を見つけた。
「最後まで往生際の悪いジジイだ!」
剣を手から外した。そして、ジュンが剣を握った。
「さて、ここには用はない。これをあの人の所に届けないとね」
そして、このお宮の西の方角でもあるオロチによる大規模な作戦が展開されていた。
この中京には代表的な建造物がある。それは密閉型居住都市通称”ドーム”がそびえたっている。規模は野球ドームとは比べものにならない大きさであり、ドームの中にはもちろん人間が暮らせられる環境がある。ここに暮らせるのは亜人だけである。夜、そのドーム都市中京は攻撃を受けた。このドームを警備をしている正規軍国家防衛隊中京警備方面隊はまず、敵がオロチであることを確認し、本部を始め、民兵組織にも通知した。オロチに対して、応戦をするも、やはり国家防衛隊は基本的に常人で組織が構成されているので、亜人のオロチを撃退することは難しい状況だった。都市内に暮らしている亜人はというと、戦闘訓練を受けているいる者が少ないので力を合わせても、戦闘に慣れているオロチの戦闘員にやられてしまっている。結果として、このドームは陥落し、さらに中京一帯はオロチの勢力が占領した。
「奴らがいたらこうはいかなかったな」
「はい。閣下。しかし、これにより引き上げてくるはずです」
ドームの上に一人の男と後ろに控えている男がいた。
「四座蔵の部隊はどうなっている?あそこから火が見えるが」
閣下と呼ばれている男がドームから東の方向にある熱田宮の方向を見ながら部下の男に話した。
「四座蔵部隊の情報は上がってきていません。調査部隊を送りますか。閣下?」
「そうだな。あの辺も制圧対象だからな。ちょうどいいだろ」
「はい。指図の通りに」
返事をすると、その場から下がっていなくなった。残ったのは閣下と呼ばれている男のみである。
「あの島の方はどうなっているか。気になるな」
「はい。成功しなければこの作戦も意味ありませんから。しかし、大胆です」
「相変わらず仕事が早いなお前」
部下の男はあっという間に戻ってきた。
「それに今回中々、面白いじゃないか。新兵同士の殺し合い」
「あの島には手練れの戦士もいます。女だからと油断も出来ません」
「あの女は少々厄介だ!」
閣下と呼ばれている男の視線は熱田宮を向いたままである。そして、ある瞬間、口がニヤッとした。
「四座蔵隊長以外は生きていたようですね。問題は剣です」
オロチは天叢雲剣を手に入れることも今回の作戦の重要な目的の一つである。それを四座蔵ジュンの部隊に任せていた。
「奴が持って来なかったら、もちろん兄妹ごと・・・」
プルプル・・・プルプル
部下の男の携帯に着信が入った。つかさず電話に出る。
「閣下。連絡が入りましたので失礼します」
「うん。閣下にお越しを」
電話の相手は四座蔵ミウである。ジュンの妹で、今回はジュンと一緒では無く、ドーム襲撃に参加を命じられていた。
「了解。あなたの兄の消息が掴めない」
「兄は死にません。戻ってくるでしょう」
「あなたの兄が剣を持って来なかったら、閣下は・・・」
ジュンが生きていたとしても、剣が無ければ、生死に関わる処分を下すと意味である。
「はい。わかっています」
そして、部下の男は電話を切り、あることを伝える。
「閣下。お時間だそうです」
それを聞くと、閣下と呼ばれている男はドームの中への入り口に向かっていった。後に続いて部下の男が後ろについて行った。
― 破壊された熱田宮
「少士長、神器を。閣下がお待ちです」
三人の調査部隊は飛行艇熱田宮に着き、四座蔵ジュンを見つけドームに来るように伝える。
「作戦は成功したようだね!」
「はい」
ジュンは剣を調査部隊の人間に手渡した。
「閣下の元に届けてくれ。僕は後からいくと」
「はい」
調査部隊は、すぐに飛行艇でドームの方向に向かっていった。
「これからが楽しみだ!」
ジュンはそう言って、夜空にある星を眺めていた。これから何かが起ころうとしていた。
― ドーム中京内にある放送スタジオ
「我らオロチはこの中京の地を制圧した。さらに熱田宮も襲撃した
カメラの前で閣下と呼ばれている男は演説を行っていた。
「今我が手に三種の神器の一つが手元に来ようとしている」
手に持っていた剣をカメラの前に掲げる。
「残りの二つの三種神器も頂き、神器の力でこの国を支配し、全てを破壊する」
そして、声高らかに宣言する。
「我が名はオロチの魔将、鬼引猛。総統閣下の名においてこの国に宣戦布告をする」
この宣言により、闘争が幕開けようとしていた。
月夜に一つの飛行艇が海の上空を飛んでいる。この飛行艇はある島を目的として進んでいる。飛行艇から外の眺めは、月夜の光に反射し、輝いて見える。しかし、その飛行艇は海の輝きに相反して、不気味な雰囲気を出していた。海の上を黒い物体が怪しい小さな赤いを点滅させ、動いていた。さらに両隣でかなり距離を取った所の海面上でも、同じように飛行艇が不気味に飛んでいる。まるで、見つからないようにする為に。その飛行艇内で一人の露出の激しい鎧を着ている女が同乗している部下に告げる。
「ふふ。そろそろあの島の上空に入るわ」
すると次第に大きな島が見えてくる。月夜のおかげで高い樹木がよく見えた。
「準備はいいわね。繰り返すけど、これは卒業試験でもあり、我らオロチの重要な作戦よ!。しくじったら、終わりよ。わかっているわね!」
「もちろんです。教官」
返事をしたのは海城聖斗である。しかし、元の世界にいた時の目つきが違う。今は獣のような雰囲気を持っていた。その他にも樹海のサバイバルでのジン、エリ、レナも一緒にいた。女教官を隊長とした五人の部隊というところである。
「あの辺から光が見えるわ」
パイロット席の前方の窓から見える島に小さな光が見えた。
「さぁ、行きなさい。教えた通り情けは無用よ!」
聖斗は悪意の満ちた顔でニヤッとする。
「はい。逃しません」
島の上空に差し掛かると飛行艇のドアが開く。風の音がものすごく大きく、外に投げ出されてもおかしくは無かった。だが、聖斗達はもはやそんなことでは動じることはない。
「行くよ。みんな」
レナが教官を除く三人に行って、先に飛び降りる。続いてジンとエリの順に行った。残りは聖斗と教官の二人である。
「俺はこんな所では死なねぇー。俺たちの敵は容赦なく潰す!」
聖斗はそれを口にして、降り立っていった。ジュンに樹海に突き落とされた時のような覚束ない様子はない。矯正所において、様々な理不尽を乗り越えてきたに違いない。聖斗は飛び降りた後、教官はドアの前に達、目下を見て呟く。
「聖斗君、潰すじゃなくて”殺す”よ!」
そして、瞬間的にドアの前から消えた。決して飛ばされたのではない。教官は浮遊しており、上を見れば、飛行艇が飛び去っていく様子で目下は部下たちが飛び降りている姿が見える。この露出の激しい鎧を着用している女の教官は浮遊能力を持っているようだ。
「あなた達はこの作戦で脱皮するのよ。立派な蛇としてね!」
一方、先に飛び降りていった聖斗達は島の中心部の方角から突然光が消えるのを確認した。
「あそこにいるな。最初獲物だな!」
「逃しはしないから!」
ジンの言うことエリが答えた。エリもかつてのような弱々しい雰囲気はない。自信に満ちていた。
巨大な樹木の枝に引っかからないようにうまく降りていき、島に上陸した。
「少し強い力が向こうから感じるわ。隠れているのかしら」
「そうね。ジン君、向こうに火を放ちなさい。あぶり出すのよ!」
そこにはいつの間にか教官もいた。最後に降り立ったはずなのに。
「俺より先に降り立つなんて、教官は恐ろしい人です!」
聖斗が最後に上陸し、すでに先にいたので少し驚くがそれもそうかと聖斗は納得した。
「そう言われるのはうれしいわ!」
教官は聖斗の言葉に笑みを浮かべて、喜んだ。ジンは光のあった方向へ火を放つ。樹木燃え始め、辺りが明るくなってきた。すると、二人の人影が見えてくる。
「いた」
「先に行くわ。待っているわよ!」
先には女二人が険しい表情で身構えていた。
「あんた達、誰よ?」
女の一人が聞いてきた。
「そこをどきなさい。アマテラスの小娘共。殺すのは簡単だけど、それだと後ろの子達が脱皮出来ないの」
女の一人が攻撃を繰り出そうとするが、教官の一睨みで動かなくなってしまった。笑みを見せて、先へ行ってしまった。
「大丈夫。アヤナ?」
「動けなかった」
東条アヤナは戦おうとしたが、なぜか動けなかった。
「私も」
返事をしたのは水波である。
「誰を相手しているんだ」
ジンはアヤナと水波に火を放つ。
「アッツツ、火の使い手ね」
「向こうは殺しに来ている」
すると、聖斗は後ろから見ていたが前へ出てきた。
「あんた!」
アヤナは向こうの顔を眺め、そして聖斗を見た瞬間、今までにない驚きの表情をした。
「知り合い?」
水波が聖斗との関係を聞いてくる。
「まぁあ」
聖斗もアヤナを見て思い出す。しかし、表情は変わらずにいた。
「随分、雰囲気が変わったなぁ。あの不良ギャルが!まさか、こっちに来ているとは思わなかった!」
「あんたを取り戻しにきたわけ」
「お前も変わったが、俺も変わった。ここに来てなぁ。今のお前はアマテラスで俺らの敵だ!」
それを聞いて、アヤナの表情は険しくなっていった。倒さないといけない相手だと感じていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます