火を熾す キリモミ・ユミギリ

 人力で火をおこすといわれて最初に思い浮かべるのは木の板に木の棒を押しつけてぐりぐりと回すキリモミ式じゃないだろうか。

 正直、オススメしない。慣れた人が十分な道具で行うならともかく、いきなりやろうとして成功するのは難しい。

 細い棒を回す、という動作はどうも人間には向いていないらしい。紐があれば弓を作って、棒に巻き付けて高速で回すこともできる。これは幾分かは楽だ。

 どうしてもやりたいのであれば止めはしないけれど。


 用意するもの。

 ヒキリ棒:乾燥したアジサイの枝。直径1~2cm。

 ヒキリ板:乾燥した木の板。

 火口材料:麻紐をほどいたものや木の屑など。

 ユミ材料:丈夫な糸と湾曲した木の枝。

 工具:ナイフ等。


 ヒキリ棒。これは皮を剥いで、十分に乾燥していればよい。先端を丸く削る。

 ヒキリ板。ヒキリ棒を受ける窪みと火を移すための溝、切れ込みを作る。

 ヒキリ棒を受ける部品。余った木の板に窪みをつけて上から押えるのに使う。

 ユミ。デンタルフロスやタコ糸を木の枝に張る。紐はヒキリ棒に1、2周させる。


 ヒキリ板の溝部分に、ほどいた麻紐を当てる。弓を勢いよく前後させる。摩擦で熱くなった木くずが火口となる麻紐に接触すれば燃え始める。あとはそっと息を吹きかけ炎にしよう。

 火種となった木くずをほぐした麻紐で包んで振り回すという方法も。これも慣れるまで何回か練習が必要。

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