カンダリメの発掘

 

 永遠を求めて水銀の海を往く

 チロチロ燃える

 スターマイカのカンテラを

 船の縁に掲げたら

 さて何が見えるか

 銀の蒸気につつまれて

 金の弦が巻きついた

 望遠鏡を覗き込む

 彼方まで見渡せども

 「今日も僕を一人にするのか」

 鉛の網を投げ込んで

 引き上げれば無数のビスマスの結晶

 標本は今日も埋まらない

 「やぁ、明日は迎えられるかい」

 一つだけ混じっていたウラン鉱が問いかけた

 「そもそも明日など来るのかね」

 トリウム石は尽きている

 吐いた血で星座を写し

 また果てへと漕ぎ出す

 

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