第3話 パンパン
ここにいるだけでいい
そう言われた、と
髪を2つに結った可愛い女の子が来た
いるだけ、とはつったっていること
なんかじゃないと言いたげに
キョロキョロしたり
ぴょんぴょんしたり
結んだ2つの髪が跳ねる
それがとても可愛くて
ちょっと子どもっぽくて
なんだかすごく気持ち悪かった
だから僕はその2つの髪の毛を
撃ち落とした
その2つは動かなくなった
その子はそれでもそこを動かなかった
大きな2つの目で僕を見ていた
彼女は僕が何度髪を撃ち落としても
何度だって髪を伸ばしてまた2つに結った
だから僕は何度だって撃ち落とすんだ
パンパン
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