番外編その三 「トランプさん来目! 3」

 ――ドナルドさん来目前

秘書さん

「う~ん。松阪牛……但馬牛……近江牛……米沢牛」


小池さん

「あ、今日の晩ご飯のメニューを考えているの? だったら……」


秘書さん

「総理のじゃありません! 来目するトランプ大統領をおもてなしするメニューです!」


小池さん

「どうせウエルダンだったら何でもいいんでしょ? オージービーフでも食わせておけば?」


 ――後日

秘書さん

「ど、どうしましょう総理! 会食場の《但馬牛 鉄板焼き亭》のシェフが急病で、今から別の料亭を手配しても、警備の段取りが……」


小池さん

「だったらアタシに任せて! 関西人の血が騒ぐわ!」


 ――夕刻、《但馬牛 鉄板焼き亭》


トランプさん

「マダム ユリが自ら鉄板で焼いて下さるとは、大変光栄デス!」


小池さん

「あらよっと! ヨイトナ! どっこいしょっと!」


トランプの側近さん

「絶妙な焼き加減だと、プレジデントは大変お喜びデス」


秘書さん

(まさかステーキのウエルダンと、お好み焼きの焼き時間が一緒だったとは……)

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