お笑いロケ
緊人自笑(キンジンジショウ)
……ボケの基本
警戒心のある人には自虐ネタを披露するのがいい
地方ロケの仕事が入った
都心から大分離れたところ
ただただ山と海が広がっている
自然はきれいやけど、何もない、番組なるんかな・・
地元の人に声をかけて始まるロケ
『こんにちは、何してるんですか?』
多少ものものしいロケ班におっちゃんは笑顔をつくって答えた
『テレビか、こんなとこ来ても何もないで』
『しずかでいいとこですやん
何にもない事ないでしょ
・・・ホンマや何にもないですね』
『うっさいわ』
その言葉には、少し怒りが入ってるのが感じれた
収録中やのに、、
お笑いの難しいところ
笑いを作ろうと思うと、ちょっと突っ込んでいかんといかん
でも、相手の反応はホンマ気にせんといかん、怒らせる場合がある
いける人といけん人がいる
『おっちゃん、僕、お笑い芸人やってたんやけど、都会で仕事がなくなってしもて仕事探しに来たんです
おっちゃんのお仕事手伝わしてくれません?』
『精一杯やってあかんかたらしゃあない』
おっちゃんは、またニカっと笑った
そして、近所の蒲鉾屋さんに連れて行ってくれた
『人たらんいうてたやろ、この子に仕事やって』
ホンマに仕事する感じになってきた
『がんばります』
蒲鉾屋の責任者は、状況が飲み込めたようでそのまま収録は続いた
地元の蒲鉾屋さんで、
蒲鉾を作りを身をもって伝えるいい番組になりそうだ
蒲鉾作るんは結構向いてるみたいで、みんな仲良くしてくれた
『みんな、この町に住みって誘ってくれるんわええけど
おいしい蒲鉾以外、コンビニもないし、何にもないところですね』
今度は、みんな笑ってくれた
結構仲良くなったからな
『でも、もし僕が芸人やめたら、自分でTSUTAYAやってここで住みますわ』
暖かく笑ってもらえて
いいロケ番組になった
帰り際きれいな夕日が見れた
空気が澄んでるからか
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