第34話 女子会は続く
【誰でもはできない?】
知恵ちゃん「綾ちゃんの仕事って、学歴が欲しいってコトは、誰にでもはできないってコト?」
加藤さん「いや、別に誰でもできるんじゃないかと思う」
知恵ちゃん「でも、学歴が欲しいんでしょ?」
加藤さん「募集する方は、学歴を基準にしてると思う」
加藤さん「知恵ちゃんは、自分の仕事はどう思う?」
知恵ちゃん「誰でもできる気がする……」
果穂ちゃん「一つは、自分ができるから誰でもできるって思ってるんでしょ」
【適性】
加藤さん「学歴よりも、適性だと思うんだよね」
加藤さん「例えば、サンプルは変わっても同じ作業の繰り返しだから、色々なことをしたい人には向かないし」
加藤さん「逆に、そこまで単純作業じゃないから、一つだけを繰り返す方がいい人には向かないし」
加藤さん「大学出ていれば、なんとなくやることの想像がついている上で、自分ができそうかって判断するからじゃない?」
【活かす】
果穂ちゃん「で、大学でやったことは活かしてるの?」
加藤さん「うーん、実験器具の使い方がわかってるとか、かな。標線に合わせる時は、真横から見てメニスカスの下を合わせるとか、そういうのはわかっているものとして話が進むから」
果穂ちゃん「それ、中学か高校の話では?」
加藤さん「……、中学高校でさらっとやっただけでは、たぶん覚えてない」
知恵ちゃん「メニスカス?」
加藤さん「ほら、大学の学生実験でがっつりやるから、身についてる!」
【思い出した】
知恵ちゃん「で、メニスカスって?」
果穂ちゃん「水を容器に入れた時に、端の方は水面が曲がるでしょ」
加藤さん「ほら、このコップの水でも」
知恵ちゃんはコップの水面をじっと見ます。
知恵ちゃん「思い出した。試験でメスシリンダーと一緒に出るやつだ。すごいね、二人とも」
果穂ちゃん「大学でも使ってたからね」
加藤さん「逆に、知恵ちゃんが大学でやってたことを言われても、私達はわからないから」
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