第102話 年寄り

 時代が変わりつつあるという気分。

 自分も含めて、昭和生まれはあかんな、という感じがする。ちゃんとした人もおるんだろうが、「30年以上前の教育が今通用しない」というのが趣旨である。

 特に年寄りになると、モラルの向上についてこれない。セクハラしても自覚がない。


 今の時代、年寄りにアドバンテージはあまりない。

 古い映画を封切りでスクリーンで観たとか、王貞治とか美空ひばりとかを生で見たとかいう「リアルタイムアドバンテージ」しかない。

 長く生きてるから知識の蓄えはあるが、それは人の記憶であるから覚え違いもあるし、記憶が変わってしまうこともある。インターネットで裏を取られたらどうにもならない。昔なら年寄りが言うことを鵜呑みにするしかなかった。

 年寄りの存在意義は薄れてきた。

 「お年寄りを大切にしよう」という時代は終わる。長生きを褒めたり祝ったりするのは長生きできる人間が少なかったからだ。それが多数派になれば価値はない。

 むしろ少子化で子供のほうが存在価値が高くなる。


 私が年金もらえる歳になる頃には老人の人権は底にいたってるかもしれない。



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