第38話 サバがマグロを

 サバにクロマグロを産ませる技術が開発中だそうだ。

 簡単にいうと、サバにマグロの生殖細胞を移植したらできるそうな。


 「鳶が鷹を生む」という言葉があるが、「サバがマグロを産む」と言い換えても問題ないだろう。


 この話を知人にすると、「興味深いけどサバのほうが好きなので少し微妙な気持になる」そうな。

 友達はいない、とどこかで書いたかもしれないが、ごく少ないけどいるのだ。


 サバよりマグロのほうが高価なのでマグロをたくさん生産できるほうが経済として正しいとはいえる。

 「海老で鯛を釣る」という言葉もあるが、高価な鯛より海老のほうが好きな人もいる。まあ、イセエビでタイを釣るわけないやろけど。


 サバがマグロを産むのが一般的になると、

「イワシ? ああマグロのエサな」

「サバ? ああマグロ産むやつな」

というマグロ至上主義者がイワシサバ好きをディスる時代が来るのかもしれない。


 「蛙の子は蛙」という。サバの子はサバである。「サケの子はイクラ」は間違ってないけど、それを言うと、「カエルの子はカエルの卵」になってしまうので除外。

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