第36話 鼻つまみ者
いきなり人の鼻をつまんでくるやつがいたら、そいつは鼻つまみ者だろう。
名実ともに鼻つまみ者である。
なかなか「名実ともに」という人はいない。
「世界の」と冠されてる人はだいたい名実ともに「世界の◯◯」なんだろう。
桂三度こと世界のナベアツは名実ともに「世界のナベアツ」ではないと多分思う。
スーパースター桂木久扇も、名実共にスーパースターではないと思う。スターであることを否定しないがスーパーがつくかどうかとなるとはっきり言えない。
このように「名実ともに」というのは大変なので、名実ともに鼻つまみ者というのもたいへんなことである。
こんなことで名実ともにある必要はまったくないのだが、世の中には名実ともに人でなしな人もいるだろう。ただ、あまりに人でなしすぎると陰でも人でなし呼ばわりしづらくなるものである。
「人でなし」と「鼻つまみ者」では、ランクが違う。なんか鼻つまみ者は排除してしまえば済むような気がするが、人でなしはなんか支配側にいるような気がする。あと鼻つまみ者より命の危険を与えてきそうだ。
だから名実ともにそんな人と顔を合わせるならまだ鼻つまみ者と出会うほうがいい。鼻をつままれても口で呼吸すればいいんだから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます