第9話 色電話

 最近、この連載が、連作エッセイになってしまっているような気がする。

 当分そのままいくかもしれない。

 好きに迷走するつもりなので、また方向性はきっと変わる。



 今の電話機、携帯電話やスマホは、それなりにカラーバリエーションがある。


 昔の家電は、ほぼすべてが黒電話だった。プッシュホンが出る前の時代。

 黒電話はテンキーがついていない、ダイヤルを回す方式で電話番号を入力するものである。若い人にはわからない。

 「ダイヤル」という言葉もわからないかもしれない。この場合、電話機についてる回転盤のこと。その回転盤をどこまで回転させるかで1から0までの数字を入力する。この説明でちゃんと理解できるとも思っていない。気になる人は「黒電話」で画像検索したりしてもらえるとありがたい。


 今は、公衆電話も減っているが、それはだいたいが「緑電話」である。

 30年くらい前は「赤電話」が公衆電話の別名として通用した。だいたい赤かったのである。

 緑電話が電話ボックスで普及する前は、たばこ屋の店先に赤電話が置いてあったのだ。電話ボックスの電話機は「青電話」だった。通称が赤電話なのは、ボックス内より、電話機そのものが見えやすいところに置かれる機会が多い赤電話のほうがお馴染みだったせいだろう。あとはスーパー戦隊的に赤のほうがヒエラルキーが上だったのか。いや、『秘密戦隊ゴレンジャー』が始まる前にすでに「赤電話」と呼ばれていた。

 「黄電話」「ピンク電話」もあった。ピンク電話といっても別にエロい電話ではない。公衆電話はどれも、NTTの前身の日本電信電話公社(電電公社)がつくっていたものなのでピンク電話がエロ電話でないのは当然。


 さっき、ゴレンジャーの名前が出たが、電話の色だけでスーパー戦隊ができるだけ揃っている。赤・青・黄・緑・桃・灰・黒。そのうち黒は、先に書いたとおり家庭用。

 『電電戦隊ゴデンワー』

アカデンワー、アオデンワー、キデンワー、ミドデンワー、モモデンワー。

 今生き残ってるのが緑と灰だけなのでやりにくい。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る