2021
November
凍みる熱の波紋
雪は沁みてしまうから
あたたかな指先で傷を塞いでくれた
自戒していた
血と体温で
銀世界を汚さないで
足跡だけが道だった
冷たい足があった
ゆるんでいく熱が点々とあった
すこしだけ波が起きる
汚してしまうから歩けなかった
歩きたくなかった
波紋を透明にしてくれますか
すべてを濁してしまう
残雪が痛いよ
歩けるように透明に
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