地球外知的生命体のための、地球人飼育マニュアル

容器の中に入れる空気

　さて、飼育する容器が決まったら、次は空気のセッティングしましょう。

　地球人が生きるためには空気が不可欠です。空気を密閉し、空気浄化装置をセットしましょう。

　地球人が触れられないよう、浄化装置はなるべく容器の天井や壁の高い位置に設置します。

　浄化装置に地球人が触れてしまうと、彼らが吸われた空気に巻き込まれて死亡する可能性があります。

　浄化装置の発熱は我々にはあまり高温に感じませんが、地球人には熱いようです。彼らの血液が一気に蒸発して、その死体は原型を留めません。溢れ出た体液や灰が機械に入り込み、装置故障の原因になります。

　ここでさらに注意ですが、空気の組成と気圧に気をつけてください。

　窒素80パーセント、酸素20パーセント。

　地球人飼育用の空気はペットショップでも販売されているので、構成するのが面倒な方はこちらを購入するのをオススメします。

　それと、空気に含まれる放射能の除去を忘れないでください。

　我々とは違い、地球人は放射能に弱いです。

　私たちの星と比べて地球は放射能レベルが極端に低く、そこに生息する生物の多くは放射能への耐性を持っていません。

　この除去を忘れてしまったために、多くの人から「地球人を死なせてしまった」という報告をもらいます。

　放射能によるペット地球人の死亡は、死因ランキングのトップに入るのです。

　我々とは体の性質が大きく異なることを頭に入れておきましょう。

　続いて、気圧の調整について説明します。

　気圧は1013ヘクトパスカルくらいが良いでしょう。

　これは原産地である地球海面の平均気圧と言われています。

　気圧を設定したら、あまり変動させないよう気をつけてください。

　気圧と地球人は密接な関係にあり、気圧の変化によって地球人の体調も変わります。