練習その4(ブリーフィング)


 演説者:ヴァイスシルト・リリア・ヴァレンティア

 付添人:須王すおう龍範たつのり


 皆様、おはようございます。

 昨日さくじつは、わたくし達姉妹を含めた乗員乗客の皆様をお守りいただき、ありがとうございました。


 それでは本題に入ります。


 『闇』所属、コードネーム『黒蝙蝠クロコウモリ』からの情報によりますと、明日あす午前三時に、敵の大規模混成部隊がレインボーブリッジを襲撃します。

 この橋を守る理由は、我々が欺瞞の為に用いた言葉『虹の橋』の信憑性を高め、かつ護衛対象の最終防衛ラインとする為でもあります。

 敵の規模ですが、直接攻撃部隊としてAH-64EWal(アパッチ・ガーディアン、ヴァレンティア陸軍仕様)が20機、Su-34Wal(フルバック、ヴァレンティア空軍仕様)が12機、その護衛にSu-35BMWal(フランカー、ヴァレンティア空軍仕様)が20機の構成です。加えて、先述の部隊を誘導する為のビーコン設置を目的とした小型民間船が一艘。

 この他にも、増援が現れる可能性を考慮すべきです。

 ですが、我々の作戦目的は単純です。


 小型民間船を除き、レインボーブリッジに危害を加える全ての敵戦力を殲滅せんめつしてください。


 午前一時よりレインボーブリッジ上に展開、展開できる限度までの対空兵装を準備し、敵戦力の迎撃にあたります。

 また、小型民間船は、わたくし龍範たつのり氏が協議の上選抜したメンバーで制圧、確保します。


 それでは、これでブリーフィングを終了します。

 作戦開始まで八時間ありますので、各々十分な休養を取ってください。

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