第62話 アクティブとアッカイア
タメク!イセイ!シングレ!ダノマ!アヤト!
「次はどこへ行くって?」
「どうでしょうね分かりませんよ」
「この国の行く末もまだ分からないですからね」
「まあ行き着くところに行くってもんさな」
「ねえねえ!このクエスト見てよ!」
応援求む!北国に異変!直ちに救援を!!
「ですって、ねえどうおもう?」
「あやしいな、こっからだと北国には近いのはそうだが」
ちょうど、五人は休暇でユジリア北国境付近を旅していたのだった。
「北国といえば魔法の話も聞かないのに不思議ですね」
北国は戦士の国、魔法を伝えるものもすくなく、独自の文化を持っている。
「北国に信仰を広めに行きましたが阻まれたという話もききます」
信仰心に厚い熱心な教徒でもなかなか教化が阻まれる、寒い土地だっていうわね、
「なんにせ、異変があったんだろ? 同盟がどうにかする問題じゃないか?」
「でもでも、行ったきり人がかえってこないそうよ、大変じゃない!?」
「かえってきたぞ!!!タンドルだ!!!」
「!!?かえってきたの?」
「みんな、遅くなってすまなかったな」
「タンドル、その子たちは?」
「アクティブとアッカイア、俺が見つけられた唯一の生き残りだ」
なんと、このクエストもクリアになっちゃうのかしら?
「それで北国の様子はどうなんだ!?」
「それが真っ暗だ、真っ暗な中にあっちゃあ誰も身動きが取れねえよ」
「なんということだ」
「唯一の灯りが人間の灯した火ってな所じゃ、どうしようもないわな」
「そんなことってあるもんなのか!?」
どよめく一行、ギルドのメンバーたち、クエストの発注者も同じく、
「北に行かないと分からないことだけど、ふたりはそこに住んでいたのよね」
「うん」「うん」
「じゃあ、北の国についてお姉さんに詳しく教えてくれる?」
「わかったよ」「わかった」
2人の話をきいてみるに、北の大地はもともとは豊かな土地で、
みんな仲良く暮らしていたのだけど、突然現れた、伝説が、いくつもの、
間に、どんどん伝説的な出来事が起きて、気付いた時にはそこだけ世界から、
切り離されたみたいになっちゃってて、それで真っ暗になった、らしい、
つまりこれって。
「文士が自由に働いたのかもしれませんね、
物語が突然動き出して、最終的に闇に包まれるまで、
文士が書きつづけたのかもしれません」
とクエストにくわしいおじさんが言いました。
「でもそんなことってあるのかしら?」
「ありますよ、何せ北国は信仰を持たない国です、伝説がものをいうのならば、文士の手に掛かった時、大量に伝説が量産され、その国1つを包み込む事もあり得ます」
「文章にそんなちからがあるの?」
「アヤトさんは文士なんだろ、だったら、
それぐらいの力あるって考えるのが確かなもんだ」
「北に向かう事になるわけだな、北に」
「北か」
「北ですね」
「北になるのね」
「わたしも北にかえりたいな」「わたしもかえりたい」
「あなたたちはここで待っていてね」
街自体はそう遠くない位置にあると知れたこともあってか、
馬車やうまいこといけるように特別なはからいをしてくれるっていうけれど、
ここから遠く、北国の内情を知れってなったら、大変よね。
「まあ、わたしたちがなんとかできることかはわからないけどやってみますか」
「そりゃそうさ、なにごとも飛び込んでみなきゃわかんねえからなあ」
「冒険につぐ冒険ときて、けっこう答えますねこれは」
「ですがこれも正義の使命というものなのです、おお」
「そんなに大それた冒険になるのかね、本当に全くどうなることやら」
五人組みはまた旅路についた。
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