箱の中の猫は何を思う
お久しぶりです!
それではさっそく今回の議題を発表します。
今回の議題は、
「シュレディンガーの猫」
です!
これもちょー有名ですよね。寧ろ一番有名なんじゃないか思える程有名ですね!
この作品をここまで見ている人はたぶん話さなくても知っている問題かもしれませんね。
それでは実験の流れを説明します。
1.まず、「猫」と「箱」と「核分裂する物質」と「核分裂を検出し、検出すると毒ガスを出す装置」の四つを用意する。
2.箱の中に猫と核分裂物質と毒ガス装置を入れる。
3.核分裂する物質は一時間以内に50%の確率で核分裂する。
4.核分裂を検出すると、毒ガス装置が動きガスを箱の中に充満させる。
5.猫が一時間後に生きているのか、それとも死んでいるのか。
こんな感じです。
箱の中の猫の生死50%の確率になっている。
そして、ご存知の方々中にはこう続けると思うのですよ。
「観測者が箱を開けることで、結果が収束する!」
つまり、猫の生死は観測することで決まるのだ!
猫が死んだと定義するのは、どのタイミングなのか、そういうタイミングの問題を考えた思考実験なんですね。
それじゃあさっそくシナリオを考えてみましょうか。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
(例えば)
朝、トイレに引きこもってしまった妹に、兄は悶絶しながら扉の前に待ち続けた。
次第に兄は、トイレに妹が本当に入っているのか? そもそも妹が実在しているのかを自問自答し始める。
トイレから妹の気配が消えていき、兄は意を決して扉をこじ開けてしまう。
兄が観測したもの、それは……
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
みたいな感じで、見ないと分からない恐怖演出で使えますね。即急で考えた話の割にホラーの短編として使えそう。考えてみようかな?
はい、こんな感じで今回の「シュレディンガーの猫」は以上です。有名過ぎて特に話すことがありませんでしたね。
それじゃあ、次回は何の議題にしようかなと考えておきます。
それでは皆様お元気で!!
バーイバーイ!!
それは違うぞ!!
そう、ここまでの内容は、物語を書く方々に勘違いされているシュレディンガーの猫なのです。
そして、こんな生易しい問題でもありません。
今回の議題は「世界五分前仮説」レベルで我々の存在を脅かす問題でもあります。
まず、猫の生死が観測によって結果が収束されるというのは、実は違う理論「二重のスリット実験」を用いた見解の一つなんですよ。
いきなり変な名前の実験が出てきましたが、凄く簡単に言うと「粒子は観測されると状態が変わる」というものです。
何故ここで粒子の話が出てきたのか? スクロールして戻り、シュレディンガーの猫の説明を見てみましょうか。
3.核分裂する物質は一時間以内に50%の確率で核分裂する。
ここだ!
ここが重要なのです。
核分裂等の話しはメチャメチャ長くなるので省きますが、簡単に説明すると、分子とか原子とかミクロの世界の話になるんです。
ミクロの世界ってちゃんと観測されていなので、かなり曖昧。核分裂だとか原子がくっついたどうこうというのは人の目で判断しきれないのです。
だからミクロの世界では複数の状態が、同時に存在している可能性があるということになっているそうです。
でも、原子レベルの些細な違いで大きな結果を生み出す場合、とんでもないことになるのです。
それが今回の思考実験の結果。生きた猫と死んだ猫が重なりあっている状態が生まれてしまうのです。
あ、ここまで話して今更な感じですが、今回の話しは「パラドックス系」のお話になります。
複数の結果が同時に起こってしまう矛盾のお話です。
この世界は量子論的には矛盾した事象が起こるのです。
さあさて、でも私達の世界はそんなパラドックスは起きていない。
それは何故かと考えた時に出てくるのがさっき出てきた「二重のスリット実験」です。
この実験は、観測位置などによって光や電気の性質事態が変わるといったもので、未だに解明できていない量子力学の面白い問題です。
この実験をシュレディンガーの猫に応用した時の簡単な説明をすると「箱を開けた瞬間、粒子は人の観測によって状況変化する」ことが分かりました。
猫の生死は、人が観測した状況によって核分裂の粒子の状況が変化し結果が出てきたことになります。
つまり、箱の中では「生きた猫」と「死んだ猫」が重なりあっており、観測が入ることでどちらかに傾く。
というのが、この議題の一連の解決案の一つです。
ここまで話して、皆さんに最初に提示した問題を思い出して下さい。
自分が生きているのか、死んでいるのか答えよ。
自分がどういった状況なのかここまで聞いて答えられますかね。
自分には今この瞬間の意識がある等の主張になるかと思います。
でも、もし貴方がそこいる空間の中で、科学反応による何かによって大きな結果が起こり得た場合、貴方は死んでいるかもしれない。
でも、今の貴方はそうならなかった貴方として意識が存在であり、そうなった貴方は死んでいて意識すらないことになる。
粒子の定義に基づくなら、自分の視点だけでは自分の状況は確定出来ず、誰かに認識されなければ自分の生死を確定させることは出来ない。
もし、この星に多大な影響を及ぼす事象が、粒子の些細な動きで起こってしまったのなら我々は今生きているのか? それとも死んでいるのか?
誰が私達を観測し、結果を出してくれるのか……
自分の状況を確定出来ないとどうなるのか。
私達の立っているこの世界は、とても不安定で……
本当は私達、箱の中にいる猫のように曖昧で、いくつもの結果が重なりあっており……
誰かに見られないと確定出来ない存在達なのかもしれない。
はい、と言うことで「シュレディンガーの猫」は以上です。
最後またしてもホラーテイストに出来ましたね。
猫が出てくるせいか人気の思考実験ですが、真に迫ると結構恐ろしい内容です。
よく例え話に使われる議題ですのでこの機会に調べてみると面白いですよ。
特に「二重のスリット実験」は量子力学、この世界の不可思議な面白さを知る内容なのでオススメです!
それと周りの人は大切にしましょう。貴方を確定させる重要な存在ですから。
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