第42話 三人目
{{
白装束の
「
九久津の目ではもう
ただ俺はこの一手さき
なんたって
校長は目を見開いて
死者は欠けた体を再利用してそれを触手のように変形させて伸ばしてきた。
うねるようにして
だが、ただでさえ
俺と校長が四階にきたときよりもだいぶ隙も多い。
すでに
よし!!
これが死者に当たれば相当なダメージなはずだ。
簡単に当たった!!
死者の体に蜘蛛の巣状のヒビが走りさらにそこからピキピキと裂け目が広がっていった。
死者の触手が完全に伸びきる前に
無策な死者ではもう勝機はないだろう、俺はこの戦局を冷静に分析できていた。
「圧倒的だ」
九久津は寄白さんの態勢を仰向けに変えて抱きかかえた。
「美子ちゃん、見える? ついに覚醒したよ……」
「沙田……」
寄白さんはうっすらと瞼を開け、おぼろげに
俺の頭の中で声がする。
『おまえは
これってさっきこの場所で聞こえた声。
ってことは俺の頭の中に響いてるのがラプラスの声か? 依代妃御子って寄白さんのこと……? 俺は頭の中になぜか「
九久津に抱き抱えられてる寄白さんに視線を移す。
まるでふたりの子どもが回転式ジャングルジムで遊んでるようだ。
死者は
中からなにかが飛び出したり物体が破裂するようなこともなく死者はマジックショーのように消えた。
あれってたぶんどっちかの力が強すぎても威力の相殺はできない。
きっと
死者は断末魔のひとつもなくあまりにあっけなくその姿を消した。
同時に
周囲の景色が透過していき闇が徐々にクリアになると、四階は色をとり戻した。
いつもの「
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