第26話 怖い職場で日が暮れる

 ここは某役所E出張所。今日も元気にお仕事です。


 うちはお茶やコーヒーは給湯室にある湯沸し器からセルフで入れることになってます。


 で、下っぱ機関なので庁舎が古く備品もそれなりに年季が入ってます。


 ワタシ「さて、コーヒー入れるか。ドリップパックをセットして……?!」


 湯沸し器の蒸気口からゴキブリが出てきました。


 ワ「ぎゃ……(いや、ここで騒いでは迷惑になる!)み、見なかったことにしよう。き、きっとお湯を沸かせば蒸気の熱で消毒だか殺菌になるはず(-_-;)」


 って訳で、黙ってその日はコーヒーを淹れて仕事しました。


 ~しばらくして~


 ワタシ「さて、ランチだランチだ。お疲れ様でーす」


 イマダさん「あ、達見さん。湯沸し器壊れたから飲み物は自販機で買ってね」


 ワ「ありゃ、寿命ですか」


 イ「うーん、お昼時に言っていいかわからないのだけど湯沸し器に」


 ワタシは嫌な予感がしました。


 イ「蓋の隙間にゴキブリが侵入していて……」


 ワ「あ、実はそれ、ワタシも見ました」


 イ「そこに卵を産んで孵化していて中にたくさん……」


 ぎゃああああ((( ;゚Д゚)))


 イ「洗えば使えるかもしれないけど、もう処分して、新しいのを請求することにしたの」


 ワ「そ、それがいい! 是非そうして!」


 イ「問題は会計課がうんと言わなそうだから、壊れたことにして上申書を書かなきゃならないのよね」


 ワ「恐るべし会計課(゚Д゚;)」


 ……ここは某役所E出張所。オカルト系はもちろん、虫系の怖い話も尽きません。



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