幽体離脱の優くん

Hail

里穂ちゃんから見た優くん

優くんは、授業中によく居眠りする。

それでもテストの点数はそこそこ良かった。

私は居眠りもしないし自宅学習も欠かさないのに、順位はいつも優くんより下だった。

そんな優くんが、また休み時間の居眠りで体育を遅刻して来た。

体育の授業には決まって居眠りで遅刻をするのだ。

私はいつも、起こしてあげようとするのだが、友達は遅刻してくる優くんを面白がって私を止めた。


「優くん、また寝てたの?」


「黒パ、じゃなくて、相澤さん、僕の居眠り癖はどうやら治らないみたいなんだ」


黒パ、って聞こえたけど。


「いつまでもそんなこと言ってないで、頑張って眠らないようにしようよ。私も手伝うからさ」


「相澤さんってもしかして、僕のこと好きなの?」


「な、何言ってるの。そんな訳ないでしょ、バカ」


もう知らない!

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