姉妹でイイノ?9話 またもや登場占い師
またもや登場占い師
翌日、私は学校の帰りに、
「こっちに来て」
という声がどこからともなく聞こえ、あたりを見渡しても、人の姿はなかった。
「誰?」
と、私はつぶやく、しかし周りの人にはさっきの声は聞こえていなかったようで、ビックリした顔をされた。
「
「う、うん」
私は言われた通り裏路地に入り、そのビルの裏側に行くと、昨日の女性の幽霊がいた。
「こんちゃ、私はプリマ・ライル、あなたが昨日戦ったエスキ・ライルの姉だよ。よろー」
「よろしくです。私は飯野珠樹です。」
私は臨戦態勢をとりながら、お辞儀をした。
「ああ、構えないで、私には今、戦闘する気はないから」
「……わかったよ、って話しかけてきた時と口調が全然違うね……」
少し警戒を解き、手をウエストポーチから放す。
「ありがとー、で、私はあなたに話が有ってここに呼んだのよー、まあ、あのノリで話してもいいけど?」
「いいえ、今のままで続けて下さい」
「ありー、妹のことよ。あの子はあの人のせいで、暴走しているわ。だから、彼女を殺さないであげて、できれば助けてあげてほしいのよー」
「でも、あの人は悪魔を使って、人をさらってるよ。それをやめてもらわないといけないんだ。だから、戦わないといけないよ」
私は友達や親族がさらわれる、そんな怖いことを止めたい。そう思いながら彼女に答える。
「そうよねー、でも、あの子は間違った教育を施されて、今やっていることを私のためだと思っているのよー。だからあなたと解りあえるかなって思ったのよー」
「……」
この人、どのぐらい知っているんだろう? 確かに、私は間違っていた。でも、だから、そう言われてしまうと、
「……うん、いいよ、私でよければあの人の友達になるよ」
「ありがたいなー。あの子は優しい子なんだよー。私はあの人に捕まらなかったからいいんだけど、あの子は義母の元にいるから歪んでいく一方なんだー、だからあの子を、義母の元から遠ざけないといけないのよ」
「そうなんだ、じゃあ何とか交渉してみるよ」
そう言うと彼女は首を振り、
「一回叩きのめして、戦意を失わせてたほうが早いよ。だって絶対聞かないもの」
「う、うん。わかったよ」
私は話が終わったと感じて、来た道を戻ろうとする。するとプリマは、
「最後に二つ言わせて」
「へ? なに?」
「今後どんな運命でも自分や友達を恨まないようにねー。もう一つは妹に私は誰も恨んでないよって伝えて」
「? あ、ありがとう? わかったよ」
と私が頭から? マークを浮かべていると、
「ほら、行かないと! 新しい悪魔が攻めてきてるわよー」
と言い、
「あ、ホントだ!」
スマホを確認すると、確かにアプリが鳴っていた痕跡があった。
「じゃあね」
と私は今度こそ、背を向けて道を引き返した。しかし、上を飛んでいく影を見かけて、
「あれ? プリマさんの居た方じゃないのかな?」
来た道を引き返してみるとそこには、いつぞやの占い師、小部屋 焔がいた。
「あ、飯野先輩、おひさー。今回は違う用事でここに来たのですよぉ。だからあなたに合う用事ではなかったのですが、遭ってしまったものはしょうがないですねぇ。じゃあ、さらば」
そう言うと彼女はビルの上にひとっ跳びで上がり、そのまま姿が見えなくなった。そしてプリマの姿もなくなっていた。
私は悪魔を退治に行こうとアプリを見たが、もう反応はなく、家に帰ろうと帰路についていたのだけど、そこに現れたのは、
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