暇という感覚は現代日本に生きる人間がほとんど感じないものの一つかもしれない。だから「暇で暇で死にそうだ」、などという相談が上がろうものなら必死こいてその相談者をこき下ろそうとする。悲しいことだ、相談者が精神的な病を患っている可能性を考えようともしない。ほかの国がどうであるかは知らないが、日本では「自分はこんなに苦労してるんだからお前も同じくらい苦労しろ」という精神がはびこっている。自分もあの人と同じくらい楽したいという思いの裏返しなわけだが、どうにも楽をすることは罪であるという意識が社会的に抜けていないようだ。

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