枯葉

笹山

枯葉

 これは小説でもなければ詞でもない。言葉の備忘録だ。


 話すだけ言葉は軽くなる。

 そう思って私は書いている。だが、書いただけではいつか私は忘れていく。言葉も文脈も。だからいつでも、後から見返せるように、どこかにまとめて言葉を置き、ときどきそこを覗いては、私が知っていた言葉たちを再認識しなければならない。

 日々を過ごす中で次々に言葉は散っていく。私は散っていった言葉たちをかき集め、私のすぐ足元に溜めておく。やがて言葉が土に帰り、再び私を築くことを、密かな楽しみに。

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