女の子はね。
らむね水
パステル色の角砂糖
甘い甘い、パステル色の角砂糖。
ふわふわきらきら可愛らしいそれは、一定量を超えてしまうと、ただ美しい毒となる。
それは、甘くかわいい貴方と同じ。
ふわふわふわふわきらきらきらきら、貴方に似合うオノマトペ。
白い肌は作り物みたいだし、光に透けると青く見える睫毛はとても幻想的だと思う。
細いチョコレート色の髪の毛を揺らしながら、踊るみたいに進む足。
そんな可愛らしい容姿に似合わぬ艶めいた唇からは、甘い甘い声が漏れる。
満足そうに微笑む貴方は、とても甘い。
甘くて甘くて、そのまま溶けて消えてしまうんじゃないかと思う。
俺の方を見たまま、細くて長い、繊細な指でテーブルの上にある白い小瓶からパステル色の小さな包みを取り出す姿は、まるですぐに散ってしまうくらいに可憐なスミレの花。
「相変わらず、危なっかしいね。」
「それ、そっくりそのまま君に返すよ。」
ふふっ、と微笑んで、ゆっくりゆっくりパステル色の包みを解く。
包みを開けば、パステル色の包装紙の上には、同じように淡い色の角砂糖。
うっとりしたように角砂糖を見つめてから、貴方はそのまま俺を見る。
角砂糖を見つめていた時と、同じ熱で俺を見る。
甘い物も、時によっては毒になるんだよ。
甘い甘い角砂糖を、その綺麗な指で俺の唇に押しつけて、貴方は笑う。
ふわふわきらきら、甘く笑う。
その可愛らしい角砂糖を受け入れて、導かれるまま口に含んでしまう俺は、甘さの一定量を超えてしまったみたいで。
ふわふわきらきら。
今日も明日も明後日も。
美しい毒に魅せられて生きて行く。
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