遭難者
やれお得意様かよと、狐の面が手招く。
こちらは何処へ行く道ですか?
訊ねたところで返事はなく、鼻唄だけが返ってくる。
ほんの一時、彼誰時。朱色に染まるその瞬間。別れ言もなく、大鳥居に取り残された。
唐突に痛む足に、あぁと思い出す。山に入って二日。泥だらけの上着には、君がくれた狐の御守り。
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