さよならの代わりに

 さよならという言葉を、どう別の言葉で置き換えるべきだろうか。

 宝石のような日々をありがとう、は陳腐だし。夏も終わりの海辺のような寂しさなんて伝えても、首を傾げて笑われるだろう。

 とにかく何かをと思っても、喉が詰まって仕方がないんだ。

 さよならが嫌いな君に贈る言葉が、僕には見当たらない。

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