10.25「alice in rainyland」#1




私が生まれた時、静かな雨が降っていた。そ

の雨はけしてやむことがなかった。空を覆う

雲は一日もなくなることがなかった。毎日レ

ザーのコートを着て外に出かけた。水を弾く

皮で作られたコートは古い戦友のように身体

に馴染んだ。深くフードを被り雨を避ける。

一度この皮を持つ生き物を見たことがある。





その男は生き物を育てるのが仕事だった。黒

に桃色の模様の蛇を散歩させていた男が、こ

の蛇は毒がないから撫でてごらんと言った。

撫でながら蛇の名前を訊いた。ピンキーだと

男は答えた。男の家には、足が短くて口が大

きく長く突き出ている大人しい生き物がいた

。生き物が死ぬと縫製屋に渡すのだという。





―――――――――――――――――――🐈





この補足を書いている今日は10月31日。

最近は『雨の国のアリス』の続きをツイート

しています。連載なので補足は書きません。

たまに日記も書けたらいいなと思っています

。一日一話の目標は早くも崩れましたが、こ

れからもよろしくお願い致します。ここまで

読んでくださってありがとうございました。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る