眠い

まるで夢のような一時だった

栄光と称賛を浴びる世界は、いつでも心を満たして

澱みを取り除いてくれた。醜い自身を覆い隠し

笑顔であることが幸せだと思わせてくれる日々

必要であると思わせてくれる日々

辛い過程でも、その先にある尊いもので潤わされていた

少し前までは

誰かは理解してくれていたし、誰かは恨んでいたし

誰かは分かろうともしなかった

むしろ傷つけていいものだと思っていたのだろう

そんなに強くはない。なぜなら弱い自分は

光が届かない暗い隅へ隅へ蹲らせていたのだから

それを引きずり出されてしまえば

痩せ細った身体は、太陽の下で晒されたミイラは

他人にとって弱点を見つけて攻撃できると認識されたも当然だ

周りの人々の口が三日月のように裂けたのを見た

そこからは覚えていない

実際に身体は痩せ細っていたし部屋はゴミだらけで

遮光カーテンは閉まったまま風呂は黒カビにまみれ

シンクは水垢がこびりついて排水溝からは嫌な臭いがした

きっと子供の小さな悪戯な気分なんだろう

人を貶め汚して身包みを剥ぐというのは

転落してからの登り方を忘れてしまっていた

上しか見ていないせいで、上にいた奴らを蹴落とすのに必死で

蔑ろにしてきた奴らが登る方法を手探りで探し、同じように足を掴み

瞬間

簡単に落ちてしまう人生

あまりに光を浴びすぎた身体は、次に行くには重く迷い力がない

でも、このまま朽ちることなら出来た、出来た

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