おべんきょう

 ある日の事。博士はアライさんに勉強を教えることになった。


「今日は簡単なことを教えてやるのです」


「早く教えてくれなのだ」


「では、よく聞くのです。

 アフリカオオコノハズク=博士。

 博士=賢い。

 ここで問題なのです。この時アフリカオオコノハズクは何なのか答えるのです」


 アライさんは少し考えて。


「解ったのだ。アフリカオオコノハズクは博士。博士は賢い。だからアフリカオオコノハズクは賢いのだ!」


「正解なのです。アフリカオオコノハズクは賢いのです。続いて第2問なのです」


 博士は次の問題を出した。


「博士=この島の長。

 この島の長=偉い。

 偉い=敬わないといけない。

 博士をどうしなければいけないのか答えるのです」


 アライさんはすぐに答える。


「博士を敬うのだ!」


「そうなのです。博士であるこの私を敬うのです」


 博士は次の問題を出す。


「これが最後の問題なのです。

 アライグマ=フレンズ。

 フェネック=フレンズ。

 つまり、お前は誰なのですか!」


 アライさんは即答した。


「アライさんはアライさんなのだ!」

「違うのです! お前はフェネックなのです!」

「アライさんはフェネックじゃないのだ!」

「アライグマ=フレンズ=フェネックが成り立つのです! だからアライグマ=フェネックになるのです!」

「それはおかしいのだ!」

「おかしくないのです! お前はフェネックなのです! フェネックとして生きていくのです!」

「アライさんはフェネックにはなれないのだ!」

「フェネックになれなくてもお前はフェネックなのです!」

「アライさんは「フェネックなのです!」


 アライさんと博士は言い争った。


 の の の の


 数時間が経過した。そして。


「アラ……ア………アわ……わた………私…は、フェネック……なのだよ~」


「そうですそうなのです! お前はフェネックなのです!」


 ついにアライさんはフェネックになったのだった。


 の の の の


「博士。上手くいきましたか」


「こっちは上手くいったのです。助手の方はどうなのですか」


「こっちも上手くいきましたよ。博士」


「さすが我々なのです」


「フェネックをアライグマにするのは大変だったのです。博士」


「とにかく、我々のアライグマとフェネック入れ替わり計画は成功したのです」


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