第6話:メインプレイ:ミドル8-5

GM:では、戦闘後の描写に移りましょうか。

千枝シャドウ(GM):「ああ……私、守りきれなかったのか。悔しいなぁ……」

千枝(GM):「……ごめん、もう一人の私。でも……私、やっぱり帰らなきゃ。拒絶して、否定するだけじゃ、何も変わることなんてないんだ」

ローザ:「…………」

千枝(GM):「だから、ごめんね。それと……守ってくれて、ありがとう。だから、あなたはもう休んでいいんだよ」

ローザ:(さっきはあれだけ言ったけど。私のシャドウが現れた時に、私は――)

千枝シャドウ(GM):「守らなきゃ……私が、私を……」

昭人:「……おやすみ」

GM:千枝シャドウは塵となって消えていった。

 と、ここで、千枝シャドウを打倒し、千枝の心を開いた君たちに声がかけられるね。

ローザシャドウ(GM):「……自分の願いを否定するなんて、理解しがたいわ。自分の願いは、私たちが一番よくわかっているのに」

GM:君たちの目の前に闇が渦巻き、その中心から、ローザシャドウが姿を現す。

ローザシャドウ(GM):「この世界なら本気を出せる。今日こそ、私が殺してあげる……来い、ルフスデジスタ」

GM:ここでローザシャドウはEロイス「さらなる絶望」を宣言。エネミー「ルフスデジスタ」を召喚する。

 さらに、召喚されたルフスデジスタがEロイス「囚人の鳥籠」と、エネミーエフェクト「瞬間退場Ⅱ」を宣言。


昭人:あ、この流れは……(笑)

ローザ:ちょっとおおお!?


GM:ルフスデジスタは千枝を闇の腕で捕らえ、共にシーンから退場する。

千枝(GM):「え、ちょ、やっ……助け……!」 闇に飲まれる。

昭人:「アズールさん!? 待って、その人は……!」

ローザシャドウ(GM):「この子には悪いけど、私が逃げられないよう、人質に預かっていくから。

 返してほしければ、最奥の塔を登ってくることね。そこで殺してあげるわ。

 桜華くんも、逃げちゃダメだよ。私を肯定するなら、あなたも……殺す……!」


 これが、前回のエンディングでの昭人の演出に対する、ローザシャドウの答えだ。昭人が「ローザを肯定する存在」であると認識したローザシャドウは、自分自身を否定するため、その嫌悪と殺意を昭人にも向けるようになったのである。


昭人:「じゃあ、こっちが逃げない限りは里村さんを害することはない……と受け取っていいんだよね?」

ローザシャドウ(GM):「……ええ、それは約束してあげる」

GM:それだけ告げて、ローザシャドウもシーンから退場するぞ。

ローザ:「……そんなことしなくても、逃げないよ……」

昭人:「ありがとう。約束だよ……?」 ローザシャドウが消えた先を見つつ。

「大丈夫? 連戦になるけど」

ローザ:「……桜華さんこそ。たぶん、アイツとの戦いでは、桜華さんが重要になると思う」

昭人:「俺が?」

ローザ:「何がなんでも、アイツは私を殺しに来る。もし――もし私が殺されても。怯まずにアイツを、殺してほしい」

昭人:「それは、聞けない約束かな」

ローザ:「っ……どうして」

昭人:「ローザさんは絶対に殺させない……俺が死なせないからさ。

 自分が死ぬ前提の話なんてやめよう? 帰ろうよ……皆でさ」

ローザ:(数瞬、目を見開いた後、ふふっと笑って) 「そうだね。そっちの方が、ずっといいね」

昭人:「でしょ? だから、進もう。里村さんを助けなきゃ」

ローザ:「じゃあ、改めて約束。みんなで帰ろう!」 (右手を差し出しながら)

昭人:「うん、帰ろう。みんなで。

 “ただいま”と“おかえり”を言わなくちゃ」 (差し出された手を握る)

ローザ:「うん……うん! 行こう!」

GM:では、このシーンを終了しましょうか。

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