第4話:あとがき

 さて、DX3rdエピソード:ジュブナイルの第4話はこうして大団円を迎えた。今回もPC達の奮戦努力に拍手を送りたいところだ。


 「第4話はペルソナ5色の強いシナリオを」というのは、シナリオ作成前から何となく構想に浮かんでいた。今回の問題はNPCの使い方であった。心を盗む怪盗を味方とするか、敵として登場させるか。結果的には、ミドルで敵対、クライマックスで共闘という両方取りに落ち着いている。


 今回のスポット参戦NPC「五条快人・怪盗ジョーカー」は、ローザに対する当てつけとしてキャラを作った部分がある。

 彼もまた、ローザと同じくペルソナを召喚して戦う。しかしローザとは違い、自身の影と向き合い己の一部と認めて共に歩んでいる、そんな存在である。ペルソナ使いとして明確に、ローザの先輩格に当たるキャラとして造形を行なった。

 この怪盗との出会いによって、ローザは少しずつ己と、己の影であるシュバルトリリスと向き合い始める。彼女がどのように成長していくか、今後に大いに期待したいところだ。


 一方で今回は、昭人の設定にも切り込んだ回であった。昭人は《聖痕》を使い込むたび、徐々に「約束」に関する記憶を取り戻していく。

 今回の記憶解放で明らかになったのは、昭人が輪廻の獣の姿を取る理由だ。彼は10年前に輪廻の獣に遭遇し、その圧倒的な力を目の前で経験している。それによって昭人の心には「強大な力=輪廻の獣」という固定観念が焼き付いた。

 ここで、第1話の昭人覚醒を思い出してほしい。彼は「“力”が必要だ」といって、あの姿に覚醒した。3話越しのフラグをようやく回収できて、GMとしてもほっと一安心だ。


 さて、ここで次回、第5話の予告をしておこう。

 次回、ブルーフロントに、皆が大好きな“あの男”がやって来る。そして対するUGNは、“紅髪のエリート女スパイ”を仲間に加え迎撃に当たる。これが次回のシナリオの大筋だ。

 “あの男”については、今更説明の必要もないだろう。“紅髪のエリート女スパイ”について詳しく知りたい方は、「リプレイ メビウス 無料」でネット検索をかけてみてほしい。中村やにお氏の著作『ダブルクロス The 3rd Edition リプレイ・メビウス』の第1巻が無料公開されている。


 それでは、次回のリプレイを楽しみにしていただければ幸いだ。

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