第22話 トーマの不安

 

 ロビンズ達がギルドを出ていった後、俺達もセラに止めてくれたお礼を言ってギルドを出る。


 外に出て直ぐに空間把握を使い、近くにロビンズ達の気配を感じない事をリズとレイナに伝え宿に向かう。


「相変わらず嫌な奴らだったね。でもトーマが挑発したから少し驚いたよ」


 リズがそう言うとレイナもそうですと続いたので、俺は考えてロビンズ達を挑発した事を話す。


「実はさ、ギルド内で暴力沙汰を起こしてくれたら俺らが対処する前に処罰出来ると咄嗟に考えてね。勿論そうなったら銀上級の試験は別で受けるけど、魔物と戦ってる所を不意討ちされるよりは盗賊を討伐するほうがまだ安全かなと思ってさ」


 空間把握を戦闘に使うのが難しいんだと二人に伝える。


「確かに何時ものトーマならオーク三体くらいなら楽に倒せるのに今日は二体でも苦戦してたね」


 リズが俺の言葉に頷くとレイナがフォローしてくれる。


「で、でもまだ初日ですよ。私にはわからない事だけど、トーマさんならきっと大丈夫です」


 レイナに励まされ、俺はうんと力なく頷く。

 朝から色々と試しているのだが、戦闘前は俯瞰で全体を観れているのに、その中で激しい戦闘になると相手の攻撃や、自分が狙う箇所に視覚が引っ張られてしまい、視線が俯瞰と目線で混ざるので対応する事が出来ないのだ。


 今も空間把握を使って歩きながらの会話には慣れてきているが、昼の鐘が鳴るとその音に反応して視線が鐘に引っ張られてしまった。


 そうやって考えながら歩いていると宿についたので一旦思考を止める。

 そして宿に入ると、リズとレイナには部屋で待たせているスゥニィを呼びに行ってもらい、俺はギルドに出さなかったオークの肉を、注文を取るのに忙しそうなジーナに見せ厨房にいるノーデンに渡す。


 食堂は一杯だったが少し待つと席が空いたので四人で座る。

 俺が色々な肉を持ち込むようになり、日に日に客が増えてついに雇う事になった手伝いの人が覚束ない手つきで席を片付けるのを見ながら、四人分の定食を頼んだ後、スゥニィが口を開いた。


「結構時間がかかったな、ギルドが混んでいたのか?」


 冒険者ギルドは報酬の良い依頼の数が多い、または依頼に出る人の待ち合わせが多い早朝と、依頼帰りの人や併設された酒場に飲みに来る人が増える夕方以降が一番人が多い。

 依頼中は外で食べるか、依頼が終わるまでは食べないのが普通なのでこの時間帯のギルドは暇なのだ。

 なのでそれを知っているスゥニィは不思議そうに聞いてきた。


「いえ、ロビンズ達に絡まれたので少し時間を取られました」


 俺が絡まれた事を説明し、セラが正式にギルド長が後ろ楯になった事を伝えたと言うと、スゥニィはニヤッとしながら聞いてくる。


「で、反応はどうだった?」


 俺は答えはわかってるだろうにと思いながら答える。


「かなり悔しそうでしたね、必ず来ると思います」


「まぁそうだろうな。金まで上がる奴やその取り巻きは貴族と付き合いがあるからか変なプライドを持つ奴も多いからな」


 アイツらは典型的だな、ロビンズの胡散臭い言葉遣いはその現れだとスゥニィは答える。


 そこで料理が来たので会話をやめて食事をする。

 食事が終わると食休めと知識交換が日課ですとスゥニィに言って二階に上がり、俺の部屋に四人で入る。


「なるほど、この知識交換で新しい魔法やスキルを習得したのか」


 食休みにもなるし合理的だなとスゥニィは感心している。

 そしてスゥニィの頼みで、オーク討伐までの一週間は新しい魔法やスキルの勉強は無しにして、地球の知識を話す事になった。

 スゥニィには初めての場なのでリズやレイナに話した事をもう一度話して行く。

 その間スゥニィは終始相槌を打ちながら興味深そうに聞いていた。


 一時間ほど話をして、そろそろ行きましょうと俺が言うとスゥニィが名残惜しそうにするが、空間把握の練習をもっとしたいと伝えると仕方ないなと言いながら重い腰を上げる。


 宿を出て門まで行き、門番のタインに夕方の鐘が鳴る前に帰りますと伝えて外に出る。


 森に向かう途中、街道を歩いていると遠くから何か来るのが見える。

 空間把握の範囲外だがどうやら魔物のようだ。俺もそうだが、見晴らしがいいので全員気付いていて、既に準備を終えていた。

 スゥニィは後ろに下がり、リズは剣を構え、レイナは魔法をすぐに打てるように魔力を体に巡らせている。


 やってきた魔物はフラムディア二匹のようだ、リズと食べた串焼きの味を思い出す。

 最近はオークばかりだったのでジーナにもいい土産になると思いながら俺もリズに並ぶように前に出た。


「牽制行きます」


 フラムディアとの距離が十メートルを切った所でレイナが風魔法でフラムディアの周りの土を舞い上げ目を潰す、目を潰され動きが鈍った所をレイナの手から一直線に放たれた細く波打つ様な雷の魔法が直撃して動きを止める。

 フラムディアの動きが止まるとすぐに俺とリズは走りだし、俺が蹴りで首の骨を折ると同時に、リズが横から首を切り落とす。

 一連の戦闘にスゥニィが指摘をしてくる。


「レイナは性質が似ているとはいえ風魔法から雷魔法への魔力の移行がスムーズだ。リズも身体強化の魔力を移動する時は足、剣を振るう時は手に集めのが上手いな。トーマも一対一なら問題ない」


 お前らなら本当に白銀まで行きそうだな、そう言ってスゥニィは褒めてくれる。

 この三ヶ月、毎日依頼と訓練を繰り返した甲斐があったと嬉しくなるが、一対一ならという言葉に少し項垂れる。


 フラムディアの魔石と肉を剥ぎ取り死体を燃やしていると、何か考え事をしていたスゥニィが、お前らなら覚える事が出来そうだと言って俺達を集めた。


「レイナ、お前は今、魔力を体内から練り上げそれで大気中の魔素を操って頭でイメージした魔法を使っているな?」


 そう言われてレイナが頷く、俺とリズも身体強化を使う時はそうだ。


「それはそれで正しい魔法の使い方だが効率が悪い、これからは魔法を使う時に言葉を出してみろ、いってみれば自分の魔法に名前をつけるんだ」


 それを聞いてリズとレイナは首を傾げる、だが俺は理由は解らないが意味はわかった。俺が読んだ物語に出る魔法は呪文を唱えて使う物だったのだ。

 俺が呪文と呟くと、スゥニィが関心したように俺を見る。


「ほぅ、よく知ってたな。そっちの世界に魔法は無いと聞いていたが?」


 そう言われて俺は物語の話に出てくる魔法の話をする。

 それを聞いたスゥニィは面白そうな顔をして話し出した。


「地球に行ったのは私の叔父と魔術師のラスだけでは無いって話も本当かもしれんな。里に残る言い伝えによるとな、昔は魔法を使う時に言葉にイメージを込めてそれを唱えるだけで発動するのが普通だったんだ。だが異邦人が現れ、強いイメージをするだけで魔法が使う事が出来るとわかると、元からこの世界にいた魔力を多く持つ者にもその方がいい、呪文を使うのは二流だという考えが広まり段々と呪文は使われなくなり廃れてしまったそうだ」


 スゥニィはそこまで言って目を伏せる。


「だがな、呪文を使わず本来の威力を出す事が出来るのは魔力の高い異邦人や、この世界でも飛び抜けた魔力を持つ者だけだったんだ。並みの者が使う、魔力を練り上げ魔素を操りそれから現象を起こす今の魔法は発動も遅く、使う魔力に対して効果が低い」


 俺は呪文という言葉に抵抗が無いのですんなり話を聞けるのだが、リズとレイナはまだ半信半疑のようだ。


「呪文を使える様になると唱えるだけで魔素が現象に変わってくれるぞ。呪文一つに魔力とイメージが乗るわけだからな。体内で練り上げた魔力は魔法に使われなかった分は体外に排出されるのだが、呪文は必要な魔力だけを体内の魔力から引き出すので効率か良いんだ。だからレイナが使う雷や風の魔法は呪文を使う事で、事前に魔力を練り上げる必要も無くなり、もっと発動が早く便利な魔法になる」


 スゥニィは半信半疑の二人に構わずそこまで言って、ニヤッと笑うと俺を見た。


「トーマ、真眼で私を見ろ」


 そう言われて真眼を使いスゥニィを見る。


『ライト』


 そうスゥニィが言葉にすると、魔力の流れは殆ど変わらなかったが指先から眩い光が出て辺りを照らす。

 スゥニィにどうだと聞かれたので素直に答える。


「魔力の流れは変わらないのにちゃんと魔法が発動しました」


「リズとレイナもこれでわかったか?今の魔法の使い方はイメージを自由に魔法に出来るのだが、既に固まっているイメージには呪文を使った方が効率がいいんだ」


 それを聞いてリズとレイナは漸くスゥニィの言葉を実感出来たのか力強く頷いた。

 そしてスゥニィが本来の魔法と魔術の事を教えてくれた。


「今の世間に広まっている魔法の使い方は本来は魔力を使って魔素を操る術、魔術と言っていた。そしてその魔術で作ったイメージと魔力に、特定の言葉で法則を与え固定化して使うやり方を魔法と言っていたらしい。だが時代の流れと共に呪文は廃れ魔法を使う人間も居なくなってしまった」


 そう言うスゥニィは気のせいか、どこか寂しそうだ。


「そして呪文と共に本来の魔法が忘れられていくと、イメージで魔素を操る魔術が当たり前になる。その魔術が魔法として広まったおかげで誰でも使える生活魔法などの簡単な魔術が生まれたのだが、呪文を使い魔術では到底操る事の出来ない大量の魔素を使う大規模な魔法はどんどん減っていったそうだ。昔は言葉を重ねて魔力とイメージを魔素に注ぎ込んでいき、大掛かりな魔法を使える詠唱というやり方もあったらしい」


 詠唱も本で見た事があるな、文章を紡ぎ魔法を使うやり方だったはずだ。


「言葉には魔力が宿っているからな、それを重ねて魔素に魔力を集めて普段使えない様な魔法を使うと相当な威力になるぞ。私が使える精霊魔法も魔力を通して精霊に呼び掛け、力を借りて辺りに大きな影響を出すので似たようなもんだな」


 この世界には精霊がいて、森人などの精霊と親和性の高い種族は精霊と協力して大きな魔法を使うらしい。

 それよりも、言葉に魔力が宿るって話は聞いた事があるな。


「言霊の事ですか?」


 俺が訪ねるとスゥニィはニヤッと笑う。


「それも知っていたのか。そうだ、詠唱を唱える時や精霊に話し掛ける時は言葉に沢山の魔力を込める必要があるからな、その言葉の事を特別に力を込めるので言霊と言っていたらしいな。では、お前らには少し早いが詠唱を使い、自分の望んだ生き物を魔素で具現化出来る魔法の事も知っているか?」


 これも何となくだがわかるので答える。


「召喚魔法?」


 スゥニィは俺の答えを聞いて今度は嬉しそうに笑う。


「ははっ、それも知っていたのか。どうやらこの世界よりも、魔力の無いトーマのいた世界の方が色々と話が残ってそうだな。召喚魔法は私も知識でしか知らないのだが、トーマの世界にもそういう概念があるのなら本当にあったのかもな。森人の里は古臭くて詰まらなかったが確かに正しい知識を残しているようだ」


  スゥニィは楽しそうに笑うと、長くなってしまったなと話を終わらせ、取り合えずお前らは呪文から覚えてみろと締めて、森に向かって歩きだした。

 話を聞いたリズはよしっと気合いを入れ、レイナは呪文、詠唱、言霊、召喚と呟きながら、俺はそんな二人と一緒にスゥニィの後を追って森に歩いていく。



 その後は森に行き、オークを中心にゴブリンや昆虫型の魔物の数を減らしたが、結局空間把握を物にする事が出来なかった。


 日も暮れはじめたし、荷物も一杯になったので町に戻る。

 門番のタインに挨拶をし、町に入ると一旦スゥニィを宿まで送ってからギルドに向かう。

 ギルドで素材を換金した後、セラと昼間の事やスゥニィの事を軽く話して宿に戻る。


 宿に戻るとスゥニィにせがまれたので、俺の部屋で夕飯まで地球の話を聞かせた。


 下に降り、夕食を済ませるとジーナと他愛ない話をする。

 一時間ほどジーナとスゥニィの冒険者時代の話を聞き、日課の訓練もあるしそろそろいい時間だと、まだジーナと楽しそうに昔の話をしているスゥニィを残して二階に上がり、部屋の前でリズとレイナにまた明日と言って別れる。


 そして部屋に入り、空間把握を展開しながら、素の体を鍛える為に昼は使わなかった身体操作を使って体術の練習をする。

 するとやたら動きやすい事に気付く、身体操作を使うと空間把握をしていても動きやすいのだ。





 トーマはゲーム等をした事が無かった為にわからなかったのだが、空間把握をすると、サッカーゲームでフィールドを上から見ているような感じになる。

 素の状態でそれをやると目から入る情報と俯瞰で見る情報が混ざるので混乱するのだが、そこに身体操作を使うと上手く俯瞰の情報と視覚から入る情報とを分けて見る事が出来るので混乱せずに思うように体を動かせるのだ。

 それに気づいたトーマは一心不乱に訓練を続けていく。





 夢中になって訓練を続けていると扉がノックされる、それに気づき訓練をやめて扉を開けるとスゥニィが立っていた。


「空間把握の感覚が四時間程ずっと途切れないので様子を見に来た、夕食を食べた後からずっと訓練をしていたのか?」


 そう言われ身体操作の訓練だけでそんなに時間がたったのかと思い戸惑う。

 スゥニィはそのまま部屋に入るとベッドに座り、俺にも座るように促す。

 俺が椅子に座るとスゥニィが話を始める。


「熱心なのはいいが根を詰めすぎだ、やり過ぎは逆に効率が悪くなるぞ」


 スゥニィに諭すように言われるが俺は身体操作の事を伝え、感覚が掴めそうなので夢中になってしまったと答える。

 

「まぁ、新しい事を覚える時は楽しさが先行してしまうのはわかるが初日から飛ばしすぎだ、少し焦っているようにも見えるが?」


 そう言われて俺は昼間から感じていた胸の内の不安を語る。


「実は、俺は人の悪意にトラウマがあって、最初にロビンズ達に絡まれた時に自棄になりそうになったんです。その時はリズとレイナが押さえてくれて、それで二度と感情に支配されないとは決めましたが、やっぱりまだ少し不安があるんです」


 言って拳を握りしめる。


「今日の昼、ギルドで絡まれた時もオーク討伐前にいなくなってくれたらと挑発したりして。結局相手は挑発に乗らずにセラさんの話を聞いて立ち去ったんですが、その時の顔を見てオーク討伐の時に必ず来ると確信したので」


 なので空間把握を完璧に使えればと思って、俺がそこまで言うとスゥニィは少し考える。


「トーマは二人を信頼してないのか?」


 すると俺は大きく首を振る。


「二人を信頼してない訳じゃないです。身体強化を全力で使った時のリズは俺より強いし、レイナの魔法を使った援護は凄く的確でやりやすいです」


「なら何が不安なんだ?お前らならロビンズ達にはそう簡単には負けないと思うぞ。今日の戦い方を見ると個の力もパーティーの力もお前らの方が上だと私は思うがな」


 何が、そう聞かれて考えるが答えが出てこない。

 考えても考えても出てこないのでそのまま気持ちを伝える。


「わか……りません。ただ、ただ二人が傷付くのが嫌なんです。レイナがルーズに捕まった場面を思い出すだけで胸がざわつくし、リズが傷つけられたらと思うと不安になるんです」


 たどたどしく答えるとスゥニィは納得した顔をする。


「それは独占欲と依存だな」


 独占欲と依存?俺が呟くとスゥニィが頷く。


「そうだ、依存だ。それと少しの独占欲だな。原因は多分、自分に自信が無いからだろう。お前がここに来た経緯を聞いたがお前が最初に頼ったのがリズで、次に仲良くなったのがレイナだ。それで二人は自分の物という気持ちと、側にいると昔の不安な気持ちが無くなるから二人に縋っているわけだ。セラがお前を子供と言ったがアイツは見る目があるな、お前はまだ心が幼いんだな。それとお前、随分自分を追い込んでるように見えるが自分が死んでも二人を守れたらそれでいいとか思ってないか?」


 そう言われ、考えて見ると確かにそうかも知れないと思う。

 俺が死んでも二人が生きてるならいいって気持ちは確かにあるな。二人と一緒に強くなると決めたが、まだ自分一人で全てをやろうとしてるのかもしれない。そう思っているとスゥニィが不意に笑顔を見せる。


「お前のその考えは自己満足だぞ。結果的にそうなるのならまだいいが、常時その気持ちでいられたら仲間はたまったもんじゃないな」


 スゥニィはそう言って俺の頭を撫でる。


「だがまぁ、それは生い立ちのせいでもあるだろうな。お前はこの世界に来て漸く自分の感情を出せるようになってきた所だ。セラの言うように子供で、心が未熟なんだな。それが今成長している所だ」


 確かに、スゥニィの言うようにこの世界に来て、リズと出会ってからの俺は、日本で諦めていた色々な感情が出てきた気がする。


「お前、この世界を楽しむと言ったんだろ?なら丁度いい、心も体も成長しながら楽しむといいさ。まずは仲間を信頼する事を覚えろ」


 スゥニィはそう言って、扉に向け、お前らもそう思うなら協力しろと声をかける。

 扉の方を見るとリズとレイナが入ってきた。

 スゥニィと話を始めてから空間把握を切っていたので扉の外の二人に気づかなかった、いつから二人は扉の外に?そう思いスゥニィに顔を向ける。


「最初からだ。私が部屋に入って少ししたら来るように二人に言っておいた」


 何も言っていないのにスゥニィが相変わらずのニヤけ顔を見せながら言う。

 人の気持ちを読むなんてエスパーかよと思いながら後ろの二人に振り向く。


「トーマを一人前にするって約束したからね。手のかかる弟から頼りになる仲間に成長するまでは私が面倒見てあげるよ」


「トーマさんはせっ、責任を取るって言ったけど、わたっ、私が責任を取っ、責任を持って守ってあげますっ!」


 リズが無い胸を張り、レイナは顔を真っ赤にしながら言ってくる。


 俺は二人に言われて泣きそうになるのを必死に堪え、二人に頭を下げる。


「言うのは何度目かもわからないけど、二人ともよろしく頼む」


 そうして少し気恥ずかしい気持ちになりながらも和やかな感じに話は終わった。


 俺が三人にそろそろ体を拭いて寝ると伝えると、スゥニィがわかった私はベッドの奥で寝るからトーマは手前で寝ろと言ってくる。


 それにレイナが何を考えてるんですかと怒りながらスゥニィを引き摺って行った。

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