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 駆けつけなければ、と僕の脳が吠える。

「猛さん、すいません。急用が入りました」

 猛さんの顔には既に、さっきまでの笑顔は浮かんでいなかった。

「――気をつけて、行ってきなさい」

 あぁ、猛さんはわかっているのだ。トカゲのことなど何も知らなくても、これから僕の赴くところが、あるいは死地になることを。

「はい――行ってきます」

 必ず無事に戻ってくると誓う。何も聞かず、信じて送り出してくれた猛さんを悲しませないためにも。

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