第6話

先ずは住だよな…

衣食は要らないしな

ん、今何回層なんだ?


所々溶岩のようなものがある洞窟を時々来るモンスターをあしらいながら進んでいく。


(ルワ:今は、)


《今は上層67層です。》


早押しクイズか…

っていうか上層そんなにあったっけ?


(ルワ:d…)


《ダンジョンは日々進化しているのです。200年経ったのでこれぐらいの進化が妥当かと。また今のダンジョンは全351層であり、1層は地上層、2〜100層が上層、101〜250層が中層、251〜350層が下層、351層が最下層です。》


またルワが負けたな…

結構増えたな、二倍弱になったのか


もう泣きそうなルワがいきなり凛として話しかける。


(ルワ:マスターお話が、)


《マイマスター前方300mに敵影があります。》


このスキル絶対張り合ってるだろ…

300mとか遠すぎだ

おい、スキルさん 役だってくれるのは嬉しいけど喋らしてあげて。


《了解。マイマスター》


(ルワ: …お話があります。私は一度天界いえにかえります。帰ってきたらこんな創造主に近い私を除け者にする馬鹿スキルじゃなくて私と話しましょう。)


えっ、どのくらい帰るの?


(ルワ:わかりませんが、あなたからするとすぐですよ。)


ルワが微笑んだのがなんとなくわかった


そっか、じゃあまたな


(ルワ:はい、ではまたお会いしましょう、詩織)


なんとなくいなくなる感じがわかり少し寂しかった。


《マイマスター 改めまして、あの神様アバズレに代わりナビゲーターを務めさせて頂きます。これからよろしくお願いします。》


このスキル信仰心のかけらもないな

っていうかこの特殊技能『図書館』って普通に会話出来るものなのか?


《いいえ、普通のスキル『図書館』は聞いたことを答えたり、起こったことを説明する程度です。ちなみに敵察知能力はありません。》


まじか、さっきも適当な事言ったのかよ…

じゃあなんで会話どころか嘘もつけるんだ?


《嘘ではありません。きっと300m圏内に一体ぐらいはいるでしょう。それが私にもわからないのです。しかし予測は出来ます。おそらく神様アバズレの神格に影響を受け変化したのではないかと思います。》


それで 創造主に近い なのか、

アバズレはやめてあげろよ…


《しゃーなしだな!》


いきなりだと分かりにくいし、お前のキャラそんなじゃないだろ!


詩織は珍しく脳内で声を荒げる。


《あんたバカァ?》


いや、分かりやすいんだがキャラの方が解決してないだろ。あと淡白な口調で言われると…


《私は母方のおじいちゃんから、淡白でもいい、わくましく育ってくれればと、よく言わていたものよ。》


わくましくってなんだ

あっ、つい言ってしまった。まあキャラはそれでもいいがどこからそんな知識が入って来るんだ?


《私はスキルの特性からマイマスターの脳内の記憶を自由に閲覧することが出来るのです。そこから抜粋しました。安心して下さい、隠したいであろうところはまだ見つけておりませんので》


安心できないなぁ

まだって言ったし…


《そう言えばまだ名前をもらっていません。

やはり必要なものでしょう。マイマスター名前をくれませんか?》


…あ、ああわかった。何が良いだろうか…

うーん図書館か、


《私はもうスキルではないのでご自由に推しキャラの名前をおつけ下さい。》



《では、私から提案させていただきますね。

霞ヶ丘 う…》


お前は何キャラを目指しているんだ



《えーっとですね。聡明でプライドが高そうで毒舌な… ドSキャラですかね?》


なんでだよ…


《え?お好きではないんですか?記憶にはそうゆう薄い本の閲覧記憶が…》


ちょっと静かにするんだ…

じゃあ某アニメから霜ノ下で良いか…?


《やっぱりそっち系が好きなんですね?》


いや!セーフだろ、あとユOペディアとかぴったりじゃないか?シモペディアさん


《なんか一文字変わっただけで可愛さがなくなった気がしますがいいでしょう。私は今日から霜ノ下です。再度改めましてよろしくお願いします。》


おお、よろしく

取り敢えず目標がいるよな、今は兎に角下に行ってるだけだけど…


《そうですね、やはり最下層を目指すのはどうでしょうか?強くなるのもそうですか、最下層のバベルの地下神殿には人語を喋るダンジョンマスターがいるらしいですし、残念ながら私には言語の概念がないもので…》


よし最下層を目指すか!今何回層?


《ただ今は上層72層です。》


さっきから思うと大分進んだな


目の前に溶岩の湖が現れた。そのほかにも至る所から溶岩は流れ出ており、その場には熱気が溢れている。偶に見るモンスターはそのほとんどが溶岩を飲み、岩石を食べているようだ。


うわぁこれ人類はきついだろうなぁ

ゴーレムなのになんか暑い気がしてくるぐらいだしな


《そうですね、人類は過去最高でも上層82層までしか行けてません。しかし、ある程度なら軽減する魔道具はあるみたいです。》



そう言えばこの世界では人類に一回も会ってないなぁ

寝てる時にはいたらしいけど


《そうですか、上層の中でも上の方になるとかなりの人類がいるらしいですよ。》


まあ良いか最下層まで行ったら、上に行くつもりだし


《そうですね、では張り切って行きましょう!》


だからシモペディアさん

あなた何キャラなんですか?

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