第2幕 希望

ホームステイノオモイデ

「大好き」のこのこころだけは変わらない

太平洋うみを丸ごとひとつ越えても



黒髪に触れてささやく“I love you”

搭乗時刻は目の前だった。



サヨナラもなしで手を振る

それはそう「また会おうね」の約束代わり



きみの国のことばを覚えた

「大好きだ」 birthday cardに添えて送るよ



次に会うときのことばは決めてある

ギュッと抱きしめて “You became taller”



きみは鍵 きみは西風ゼピュロス きみは魔法

胸にトクンと熱が宿った



キッチンの時計が刻む常夏の

短い冬は終わりかけている



「おばあちゃん また来るからね 元気でね」

あなたを慕うJAPANの孫より



Dear Friend...,

きみの街へ行く夢を見た 常夏の風が懐かしかった



優しさを夢見る夜は

パソコンに海越え届く‘Hi’が嬉しい



太平洋うみ越えて想う長さより

同じ街で「会おう」の電話を待つ焦れったさ



古都の夜に探せど見えぬ十字架を

南の空にむなしく探す

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