無題

 深夜のステージにて、真っ暗闇の中、天井の節穴から差す月光に一点照らされて、ぐったりと腕を垂らした金髪の操り人形は、昼のショーとはまた違った美しさを放っており、囚われの姫君の絶望とキラキラ舞う埃とが巧まずして語らぬ劇を産み出すようで、私はそっとキスをして、幕を潜ったのでした。

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