プロローグSSその①【北】(非審査)
※こちらのSSは審査対象ではありません。
※※※※※※プロローグ※※※※※※
日本のほぼ中央、岐阜県コブラ学園こそが南北に分断された日本のまさに潮目であった。
そんな世相を反映するかの様にコブラ学園内部も北派と南派の二つ分断されてしまっていた。これに日本中の分断マニアは大喜びであった事は言うまでもない。
そんな世相は学生達にも反映されているようで、部活動も北派と南派に分かれて行われているようだった。
南派女子茶道部もその例外ではなかった。
茶道ルームが黄昏色に染まる下校時刻だというのに、五人ほどの女学生は帰るそぶりも見せずに談笑を続けていた。
「最近さぁ、噂なんだけど校長先生の大事な物が盗まれたんだって」
唐突に曖昧な事を言いだしたのはうわさ好きの石屋精華(いしやせいか)であった。
「なによ大事な物って、情報ははっきり言いなさい」
いつも真面目な北菓楼(きたかろう)ろいずが追及する。
「まだ解らないよ」
「キキキキキ」
どこかからの留学生のルタヲは現地の言葉でなんか言っていた。
「それはもしや南北の抗争に関係する何かではないか」
ここで鋭い指摘をしたのは丸正三蔵(まるせいさんぞう)であった。
「その可能性は大いにあるわね」
三蔵の意見に同調したのはレッサーパンダの六花(ろっか)であった。
「お前たち下校時刻だぞ。早く帰らんか」
女学生達の何気ない談笑を打ち切ったのは顧問の堀柳月(ほりりゅうげつ)と呼ばれたおっさんである。
「帰ろ帰ろ」
「いざ鎌倉ぁ」
「ヒヒーン」
と帰宅準備を始める女学生達だが
「先生、少し進路のことで相談があるのだが」
と名乗り出たのは三蔵であった。
「おお丸正かいいだろう。相談に乗ろう」
二人は荒野に移動した。
先生は少し笑うと
「ここなら全力で相談に乗れるな、殺し屋さんよ」
「ぬっ貴様、俺の正体に気付いていたか」
セーラー服を着て完璧に進学と部活の両立に悩む女学生を演じていたつもりだった三蔵は不意を突かれた。
「なぜだ。なぜばれた」
「普通に帯刀してるセーラー服のおっさんとか怪しすぎるだろ」
「まぁいい、北の偉い人の依頼でね。お前を殺さないとならない」
「それと女装とは関係ないだろ」
「…………」
少し言葉が出なかった。
「三蔵君頑張って」
レッサーパンダに励まされた。
「せっかく女装までして来てもらった所悪いんだが帰り討たせていただきます。いでよ剣豪達」
先生の呼びかけと共に大地が避け、中からとろけたチーズと共に現代に転生した宮本武蔵、柳生十兵衛、伊東一刀斎、杉田玄白の四人が出て来た。
「アタッカー三人とヒーラー一人はとてもバランスがいいな。だが、俺のバターブレードの前には無力だ」
三蔵はバターブレードを抜刀、そして刀身にバターを塗り始めた。
するとどうだろう
「ああああああ……」
「ぐぐぐぐ」
「…………」
「意外と俺は大丈夫っす」
と転生した剣豪達が溶け始めた。
「バターブレードは超常現象を許さないっ問答無用」
三蔵は先生を斬って捨てた。
「まて話せばわかる…………」
先生は死んだ。
「今回の任務も遂行ね」
六花スマホを器用に使って偉い人に報告するレッサーパンダだ。
「あぁ、だが校長については何もわからなかったようだ」
「三蔵君がすぐに殺しちゃうからでしょ」
「あいつのジャージがなんか気に入らなかったんだ」
その時、スマホにメールが来た。
「次の暗殺依頼が来たわよ」
「ほう、次はコイツか。あとここからどうやって帰ればいいんだ?」
※※※※※※以下注意書き※※※※※※
ここにキャラクターその①で公開されたキャラクターのプロローグSSが投稿されてます。
キャラクター及びプロローグSSについては読者審査対象外です。
審査対象はSSページとなります。
いいね=投票とします。
読者の皆さんは是非、「どちらか良いと思った方のSS」にいいねをしてください。
なお、プロローグSSその①をどちらが執筆したかについては結果発表時点で公開される予定です。
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