第1058話

 呼び出し音が鳴った。

 こんな早朝に電話を掛けるのは気が引けるが、そんな悠長な事は言ってられない。

 アリスの命が掛かっているのだ。十回以上、呼び出し音が鳴った。

「チッ、電源を切ってンのか!!」

 舌打ちをして切ろうとしたその時、電話が繋がった。


『あ~…ン? なンだよ。何時だと思ってンだ!!』

 ルーの野太い声が響いた。


「あ、もしもし、ルーさんですか……?」





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