第56話 どこに消えたンだ

「な、何よ……?」

 母親も期待外れだったようだ。

「いないじゃない……」

 がっかりした様子でボクを振り返った。


「はぁ……」

 だが、いったい、どこに消えたンだ……


 その瞬間、ボクの視界の上部に

影が映った。


『な……?』

 母親に気付かれないよう振り仰いだ。

 何と、天井にアリスが張り付いていた。


 ドアの上部に手を掛け、三角コーナーに足を巧みに使い、忍者のような態勢で張り付いていた。


 スゴい身体能力だ。まるで、スパ○ダーマンのようだ。

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