第2話

 そもそも、怪人と呼ばれる化け物達が姿を現したのは何年前の事だったか。

 奴らは地底から湧き、空から降り、次元を裂いて、その他様々な方法を使って、地球へとやってきた。そして、何故か広い地球上で、日本の首都だけを狙いだしたのだ。

 狙いは、人が生み出す恐怖の感情を集める事。それが彼らにとって、最高の力の元となるらしい。

 ますます、何故日本の首都だけを狙うのかがわからない。とりあえず考えられる事として、人口が密集している上に小柄で弱そうだから、集中して襲い掛かれば一気に搾り取れるとでも思われたのだろう。

 しかし、そこで大人しく恐怖の感情を発し続ける日本人ではない。当然、これを考える者がいた。

 変身ヒーロー、そして戦隊。

 これを、この組織を、この国が作らずしてどこが作るというのか。怪人に恐怖しつつも、どこかノリノリで結成しました、クールジャパン。

 しかし、一口に戦隊ヒーローと言っても、本当に五人ないし六人だけで戦えるわけがない。総責任者は勿論いるし、レベルの高い医療班も常時待機している。煩雑な事務作業を全てこなしてくれる庶務班もある。

 そして、忘れてはならないのが技術班だ。

 戦士達が通常戦闘で使用する武器や、変身装置を開発する技術一班。

 巨大ロボットを開発、整備する技術二班。

 本部施設のシステム維持、向上などの整備を行う技術三班。

 そして、戦闘により破壊された街を急ピッチで復興させる、技術四班。

 これに、機械いじりは不得手だが、手に入った敵のデータを解析する事ができる解析班も加えて、全五班。

 彼ら、縁の下にいる者達の働きによって街は維持され、戦士達は全力で戦う事ができ、日本の国家機能は辛うじて保たれていると言っても良い。

 そんなこんなで、世界から見守られつつ既に数十年。今日も今日とて、多くのスタッフと戦士達は、日夜街の平和のために戦うのだった。

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