そして
窓の外には、雨上がりの虹が架かっていました。
あの日、虹の橋へと旅立つ雉白もようの猫から思い出を引き継いだ仔猫は、もうすっかりおとなになっていました。猫には虹の橋のたもとで歌う雉白もようの猫の歌声が聞こえていました。
虹の橋からの歌声に合わせるように、隣の部屋ではおかあさんも歌っています。
猫は走って、おかあさんのところに行きました。
おかあさんは走ってきた猫を見て、笑いました。
「プーちゃんも、あのことおんなじ。この歌が、本当に好きなのね」
おかあさんがうたいだすと、猫も尻尾で拍子をとりながら、ミーミーとうたいました。
猫は歌いながら、自分もいつか虹の橋へ旅立つときが来たら、この幸せな思い出を次の誰かに託そうと思うのでした。
そして、虹の橋に着いたら、雉白もようの猫といっしょに、この懐かしい歌を毎日歌おうと思うのでした。
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