真夏の夜の夢
数年前の夏、まだむむが女友達と夜な夜な遊び歩いていた頃の話。
女二人で目的もなくドライブをしてる途中に、妙なテンションになってしまったむむ達は、何故か突然
「今から海に花火をしに行こうぜ!!」
っていう話になり、花火を買うために海辺のコンビニに行くことに。
コンビニに着き、
いざ車から降りようとした瞬間、
「ねぇ…
あの人はアスリートなの?変態なの??」
…と何とも不思議な質問をしてくる友達。
「何言ってんだ?」って思いながらも
友達が指差している方向を見てみると、
頭には競輪選手がよくかぶってるような派手目な紫のヘルメットをかぶり、蛍光色のユニフォームにこれまた蛍光色の半ズボンを合わせ、小学生みたいな真っ白のハイソックスを履いた長身の男性が…
何故かボロッボロのママチャリを携えて、
コンビニの横に佇んでいました。
…いやいや、いくら形から入るにしても
そこはまず自転車からでしょうよ…
そんな事を心の中でツッコミつつも、
とりあえず「あの人はアスリートだ」としきりに自分に言い聞かせ、花火を買ってさっさと海に行くことに。
海では他にも何組か花火をしている人達がいたけれど、むむ達は履き物の中に砂が入るのが嫌で海岸手前の段差に腰かけてその当時の恋愛話やなんかをしながらまったりと花火を楽しんでいた。
花火もひとしきり終わり、真っ暗な海を眺めながらこれまたくだらない女子トークを続けていると、突然後ろから
「彼女達、
良かったら一緒にあそばない??」
って言う男の人の声が。
そうだ、すっかり忘れてた。
ここは夏場はナンパが盛んな場所だったわ。
全くその気がないむむ達が
「いや、間に合ってますんで」って
お断りの完全拒否アピールをしようと
振り向いた瞬間…
その場に佇んでいたのは先程コンビニの所にいたボロッボロのママチャリを携えた
全身蛍光色男の姿が!!(feat.ハイソックス)
「やっぱ変態じゃーーーん!!」
あまりにも異様な彼の姿に、叫びながら思わず全速力で逃げだした私達。
ちゃんと逃げ切れて本当に良かった!!
…ところであのママチャリ男は
私達と一体何をして遊ぶつもりだったのでしょうか…。
今さらながらにかなり謎な体験でした。
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