ジユーダム〜ありがとう、この世界

「生きてりゃ もう 御の字」


でしょ?





椎名林檎、5年ぶりのフルアルバム「鶏と蛇と豚」の11曲目。

つまりアルバム後半「至上サイド」の真ん中過ぎたあたり。


ちなみに前半は「どん底」サイドで。

そこで「ジユーダム」と対になるのは「マ・シェリ」。

これもいい曲!

ちなみに、いちばん底はヘソの7曲目「TOKYO」。


ちなみにちなみに、「ジユーダム」と「マ・シェリ」の違い。

前者は広い視野、たくさんの人、子供返り、トンチ。

後者はパーソナル、ふたり(ひとり)、大人へ成長、真剣。

どっちがハッピー?


「ジユーダム」は2016年8月22日にデジタルダウンロード・リリースされたシングル曲。

カップリングは、ヒャッくん(前山田さん)によるリミックス。

ヒャダインさんは、先日Abema TVで林檎さんと楽しい番組で共演してらっしゃいました。


今回はじめてアルバムに収録されたこの曲、ご存知NHK「ガッテン」への書き下ろしテーマ曲です。

どんな仕事も全力投球の林檎さんですが、Eテレ大好き、教養番組大好き、トンチ大好きな姉さんの、プライベートな本気さを垣間見る気がします。


この曲のきっかけは、下記の面白いエピソードを参照のこと。


「椎名林檎による全曲解説」

https://sp.universal-music.co.jp/ringo/sandokushi/





「さあ還ろう 自由へと」


なんでも舐めて、なんでも口に入れて。

大地を這って、自由を満喫。

生まれてきた命の原点へ、かえろう。


淘汰されてしかるべき個体が何の間違いかここにいる。

自分なんかが生きながらえてちゃいけないのだ。

なんのために生かされている?

ほんとうの自分の使命は?

何をどうなすべき?

いまだ不十分?

どうすれば?


ともすれば、そんなふうに考えてしまうあなた。

林檎さんも全く同じなのです。

それどころか、漠然とした持ち回りの使命すら彼女は感じることもあるようです。

マズいです。


でもね。

大自然に目を向けましょう。

広い広い宇宙。


「果てしのないこの世に宙ぶらりん」


トンチで乗りきろうよ。

結局、最後はなんにもない。

持っていけるのは、ひとつだけだよ。

だから、生まれてきてよかった、ありがとうって、いえるようにしようよ。






演奏は、なんと事変メンバー。

ベースは師匠、ドラムはハタくん。

エンディングの左右男性スキャットは、浮ちゃんとワッチ。

斉藤ネコさんが編曲で助太刀。

エンジニアはもちろん井上ウニさん。


ブロードウェイみたいなドラマティックで楽しい曲調は、明るい青空のもと、バスケットを持ってピクニックにでも出たような気分です。


Eテレ「SWITCH」のテーマ曲「孤独のあかつき」とならび、わたしの大好きな曲。

泣ける曲。








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PS:このジユーダムだけ、「鶏と蛇と豚」すなわち「貪・瞋・痴(とんじんち)」から解脱してるっぽく感じます。

だた、大宇宙の自然と対比すれば人間という生命は三毒そのもの。

煩悩から自由になるのは難しい。

あの世の門をくぐった先が、ほんとうの自由の世界でしょうか?

いいや、ジユーダムは、あなたの心にあるのです。

いつだって作れるのです。

なんちゃって。

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