第100話 ゴム

「コンドーム部屋のゴミ箱に残ってたよ」

「ごめんね」


 ホテルの部屋に掃除忘れがあったらしい。

 彼女から僕にメールが届いた。


 その時は、それ以上考えなかった。


「アタシじゃないからね」

 そう言われて初めて気づいた。

 彼女が、メールを送ってきたのは、僕が掃除してゴムを見つければSEXしたと思うから。


 実際、そこまで見てない。

 ゴミ箱に何が入っているかなんて気にもしない。


 彼女が納得してSEXしているなら、僕は何も言えないのだから。

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