第83話 ヒマでも…

「今日はヒマだった」

「今日は忙しかった」


 彼女はどちらも嫌がる。


 誰でも同じだ。

 ヒマすぎても、忙しすぎても、疲れるのだから。


 僕は、メールを返す。

「そう…お疲れ様」とだけ…。


 僕がもう、見ることが無いであろう彼女を何人もの男が見ている。

 その数が多いか…少ないか…それだけのことでしかない。


 思いなんて…伝える術は無いのかもしれない。

 口では何とでも言える。

 嘘でも…愛でも…なんとでも言える。


 伝えたいモノってなんなんだろう…。

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