第79話 才

「良かったね」

 書いた小説が中間選考に進んだ。

 これで3回目。

 いつもここで終わる…。


 もし、コレが才能だと言うのであれば残酷だと思う。

 中途半端に出来るから…できてしまうから…自分に期待して…現実に打ちのめされる。

 いっそ、出来ない方が幸せなのかもしれないと本当に思う。


 視えなければ…知らなければ…現実は残酷だと悲観することもない。

 無知は罪なのだろうか…無知ゆえの幸せもあるのではないだろうか。


 風俗しか知らない彼女の世界は…。

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