第55話 どこかに…

 忙しい夜。

 給料日後の週末、デリヘルもホテルも忙しい。

 行き着く暇もないくらい動き回る。

 掃除だけでも忙しいのに…フロントに電話が入ると殺意が湧く。

「クレジットで清算したいんですけど…」

「コスプレレンタルお願いします」

「食事お願いします」


 殺したくなる。

 ここで感じるのは…殺意と絶望…負の感情しか湧かない。


 モニターを見る暇もない…でも…彼女はこのホテルのどこかにいる。

 彼女は今日、予約で埋まっていたから。

 今、掃除している部屋にいたかもしれない。

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